昨日散髪に行ってきました。
きっとあのお店は、私がこの店を今後も使い続けるだろう、と思っていると思います。
しかし、残念ながら私はそうは思っていません。
業者側と、顧客の意識のギャップ。
これに気づいてない企業はけっこう多いように思います。
私の著書です。
私がその散髪屋に行く理由は明白です。
「ほかにいいところを知らないから」です。
実は今の散髪屋も、小さな不満はいっぱいあります。
余計な話をしてくるとか、
予約を取るのにシステムでできないとか、
ポイントがたまった時の賞品のラインナップが気に入らないとか・・・笑
一番面倒だったのは、「今回は、1か月以上空きましたね」なんて言われて、
私にしてみれば月一でいくとは言ったこともないし、そんな自分ルールもありません。
気になったら行くだけなんですが、向こうは月一で来るものと思い込んでるみたいです。
最近はそんな会話は、なくなりましたけど、あれを続けられたら別の店を本気で考え始めたと思います。
じゃあ何を評価してるかというと、実は取り立ててない。
カットが上手いとかそうでないとかはよくわからないし、
そもそもあんまりこだわりはない。
とはいえ、行くところを変える理由もないから、今のところに通い続けています。
しかしお店の人は、もう何年も通ってるから、あのお客さんは離れないだろう、と思ってるんじゃないかと思います。
さて、じゃあ私たちがサービスを提供する側として考えたとき、やっぱりそんなギャップがあるかも、とちょっと不安になる事があります。
こちらが、長い付き合いで、コミュニケーションをとれていると認識しているけど、お客さんは私たちをそう大事にしてないケースです。
これは、BtoCだけでなくて、BtoBでもありがちですね。
今まで問題もないし、業者を変える必然性がないから、オタクと取引させてもらってます。
こうなると、業者を変える理由ができたら、そのお客さんとの関係はどんなに長くてもパー。
もしかしたら、私たちの知らないところでそんな話が進行中かもしれません。
そういう時に、お客さんの本音を聞くというのは結構大事だと思います。
出来ればインタビューして、根掘り葉掘り聞けるといいと思います。
当社は、何度かインタビューをしましたし、一斉アンケートもとったりしています。
満足、普通、不満足とかいうやつもいいのですが、当社でやるのはフリーに書いてもらうスタイルです。
なぜ、他社でなく当社を選んでくれたのか?という理由を書いていただきます。
けどここに、当たり前のことしか書いてもらえないとしたら要注意。
本当に価値を感じてくれている人は、わりと具体的な内容を書いてくれるものですが、「きっちりやってくれてる」「丁寧な対応」的な言葉はちょっと疑ったほうがいいと思います。
他に書くことがないから、当たり障りのない事を書いている可能性があるからです。
つまり、差別化ができていない、ということですね。
この状態、今日、明日にお客さんがいなくなるわけではありません。
とはいえ、中長期的に見て手を打つべき問題ではありそうです。
なぜなら、他に変えるべき理由が見つかった途端、お客様はそちらに流れてしまうからです。
お客さまが言葉にできる価値を提供できるよう、会社のかじ取りをしたいところです。
こういった大掛かりで、中長期的な戦略は、中小企業において後継者以外はなかなか手の付けられない問題です。
ぜひ、そんなことも検討してみていただきたいと思います。
私の著書です。