後継者

後継者は「現実」とは闘ってはいけない!?

家業を継ぐ後継者は、様々な障害に出くわすことが多いと思います。
もしかしたら、古参社員と意見が合わなかったり、
親とコミュニケーションが取れなかったり、
思うように会社の改革が少なかったりします。

多くの後継者は、そんな現実と闘い、疲れ果てます。
しかし、考え方を変えるなら、現実と闘わないほうがいいのではないでしょうか。
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生きてりゃいろんなことがあります。
自分の思い通りに動かないことのほうがむしろ多いかもしれません。
私たちは、思い通りに動かないことに執着し、
それを無理やりにでも動かそうとします。

しかし、基本的に人の行動や、人の考えは、他人が強制的に変えることは難しいと思います。
たとえば、いうことを聞かない子供に体罰を与えたとします。
子供はその恐怖から、その場限りは行動を強制されますが、それはあくまで偽りの行動。
目を離したすきに、意にそぐわないことをやりだすことが多いでしょう。

社員だったり、親もそう。
もしかしたらその場だけは、考え方を変えたかのように振る舞うかもしれません。
しかし、それはあなたの監視の目があるところだけです。
本質的には何も変わりません。

 

そこで、考えたいのは、変えられないことに執着して困るのは誰か、ということです。
たぶん、イヤな思いをしているのは、あなた自身。
逆に言うと、その執着を手放すことができたら、みんなハッピーなわけです。
そもそも起こっている現実に戦いを挑んでも、勝つことはできません。

現実と闘ってはいけない、というのはそういう意味です。
そこにある現実は、現実として認めてしまったほうが、楽なんです。

とはいえ、後継者としての役割は依然として存在します。
現実をあきらめてしまったら、結局自分がひどい目に合うんじゃないか、と思ってしまいます。

 

ところで、私は最近、後継者のほとんどの悩みはある一点に集約されるんじゃないかと思っています。
それは、「自分が受け入れられていない」という感覚です。
たとえば、親に否定されるとか、制止されるとか、という現実にイライラや焦燥感をつのらせがちです。
自分が必要であると考えたことが拒絶されたことは、自分そのものが受け入れられていないという気持ちの悪さを感じさせます。
社員に対して、何か新しいことをやっていこう、と言ったとき、ササっと彼らが身を引いたとき、やはり自分が受け入れられていないという感覚に陥ります。
それが自分をイラつかせ、感情的になり、意固地にその考えを押し通そうとする行動に駆り立てられがちにはなっていないでしょうか。

そして、意固地になればなるほど、疎外感は強まり、疎外感が強まれば、さらに意固地になる・・・この最悪のループを繰り返しがちです。

 

私自身そんなスパイラルの中で常にイライラと怒りに包まれてた時、やってみたことがあります。
それこそが、現実と闘うことを辞めたのです。
具体的には、身の回りで起こる事に、目くじら立てないようシカトしたんです。
その際、二つの考え方を実践しました。
1つは、自分の問題と、他人の問題をわける、ということです。
自分の問題というのは、自分が不快感を感じることです。たとえば、人が自分の意見に従わないのは、従わない人ではなく従わないことに悪感情を抱くことが自分の問題ということになります。
逆に他人の問題というのは、私が何かを指示したとして、それに相手が不快感を感じたとしたらその問題は不快感を感じているその人の問題、ということになります。
極端な言い方をすれば、自分以外の人がどう思おうと、自分の問題ではないので対処の必要はない、という考え方です。

慣れるまでは大変ですが、問題をわけて考えることで、まず何か感情に障ることがあった時、それを冷静にとらえることができるようになりました。
今でも完ぺきとは言えませんが・・・。

そしてもう1つは、自分が受け入れられてないと感じることで募るイライラをなだめる方法です。
それは意外と簡単なことでした。
まずは、相手を受け入れる、ということです。
そうすることで、疎外感がなくなる。
疎外感がなくなると、たいていのことに寛容になれます。
そして、相手を受け入れることで、相手が自分の話を真剣に聞いてくれるようになります。

そうすると、現実が動き出すんです。
いくら闘っても動かなかった現実が、驚くほど簡単に動き出します。

 

何年もかけていきついた結論です。

 

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