家業を継ぐ後継者と起業家精神

親子で経営するとき、親の会社を見てどことなく昭和のにおいを感じる後継者は多いのではないでしょうか。
昭和のにおいが悪いというわけでは、もちろん悪いわけではありません。
古きよきものはもちろんあります。

ただ一方で、商売の原則に立ち返った時、そこから外れつつある事業も多いのではないでしょうか?
キーワードは、「集める」より「集まる」です。

——————————————
後継者向けセミナー開催日程はこちら

 

 

小冊子『なぜ親子経営では確執がおこるのか?~そのメカニズムを知り、後継者が”今”を打開するための5つのステップ[要約版]』無料ダウンロードはコチラ

無理をしなければ売れない商品・サービス

商売の始まり

多くの場合、商売が始まるのはこんな感じじゃないでしょうか。
・多くの人が困っていることを解決する商品・サービスを作った。
・こんなことができたらいいな、という思いをカタチにした。
・こんな商品・サービスが求められているということを知ってそれを開発した。
・求められている商品・サービスの供給が足りていないのでその業種で起業した。

いずれにせよ、商品・サービスが強く求められていたり、
供給量が足りていないところがチャンスである、と参入するわけです。

家業のビジネスは・・・?

ここで家業について考えてみましょう。
上記に挙げた商売の始まりに該当する項目はあるでしょうか?
また、お客様にとって、あなたの会社がなくなるとすればどれだけ困るでしょうか?
たぶん別の会社で同じような商品を調達できる事が多いので、混乱は一時的なものではないでしょうか。

そういう状態になっているとすれば、きっと熾烈な価格競争に陥っているかもしれません。
それは、商品・サービスの価値が、一時と比べて大きく下がっている可能性が高いと言えるでしょう。
こういう状態になると、営業力勝負だったり、安さ勝負だったりになります。
売上を一生懸命上げたけど、利益はあまり出なかったという状況もあったりするかもしれません。

求心力を失った商品

ニーズの高い商品に必要な営業力は小さい

あたりまえのことですが、お客さんが「欲しい!」という商品の営業は楽です。
「こういうものがありますよ」と伝えるだけで、売れることもしばしば。
けど、営業が頑張らなければ売れない商品は、だんだんとニーズが薄れている可能性がありそうです。

車が売れない、という話がずいぶん前から言われます。
若者の車離れとか、クルマに魅力がなくなったとか、いろんな理由が言われてますが、ざっくりいうと車を欲しいという人が減ったということなのでしょう。
ここで解決策として、「車にもう一度振り向いてもらう努力をする」というのと、「違う価値を提供する」ということが考えられると思います。
車に関して言えば、輸入車は好調だったりする話も聞くので、魅力的な車づくりができていない可能性もありそうです。

一代一業

日本が誇る自動車メーカーのトヨタ。
この会社でよく言われるのは、代替わりの都度新たな事業を作り上げる、というルールがあるという話を聞いたことがあります。
事実かどうかは分かりませんが、過去を紐解いてみると、大なり小なり世代交代に応じて事業を作り上げているようです。
これはおそらく、ビジネスとして終焉を迎えた商品やサービスに固執しない工夫なのかもしれません。

私は、後継者に大事なのは、今の商品・サービスに依存してはいけないと思っています。
事業承継というと、事業をそのまま継ぐことをイメージされる方は多いと思います。
しかし、実際はそうではないような気がしています。

自分達の商品の賞味期限の測り方

自分達の商品の寿命を知る方法

自分達の商品・サービスが、まだまだいけるか。
それとも、そろそろヤバイか。
それを知る方法はいろいろあります。
しかし、一番簡単な方法は、「営業がしんどくなってきたな」「価格競争が厳しくなってきたな」と感じ始めたら、そろそろ安定期をすぎて衰退期に入り始めているのではないでしょうか。

そういったとき、どうしても今まで通りやりたくなってしまうものです。
営業のやり方を変えればうまくいくかもしれないとか、ちょっとした仕様変更で何とかなるといいな、とか。
もちろんそれでうまくいくこともあるかもしれませんし、ないかもしれません。
こればっかりは絶対的な正解はないので、何とも言えませんが、少し問題意識を持ち始めても早すぎることはないと思います。

集めるから集まるへ

営業を頑張る、ということは(むりやり)お客さんを集める、という行為に近づいていきます。
しかし、たいていの商売は、スタート時点ではお客様が行列を作るとか、ちょっとご案内するとお客様が身を乗り出してほしがったのではないでしょうか。
そういう状況ではなくなったとしたら、ちょっと方向性を考え直すタイミングです。
お客様が集まる商品・サービス・仕組みはどんなことを考えられるだろうか?
そういった問いかけが必要となっているような気がします。

会社のリソースを使ってできることは何?

その時に、本業と何のみゃくろもない「副業」的なものを始めると、上手くいかないことが多いようです。
なにかしら、会社の人、モノ、ノウハウ、客層、販路などを使ってできることを考えていくのが良いでしょう。
事業承継というと、事業をそのまま引き継ぐイメージを持っている人が多いと思います。
言い換えれば、事業を維持する感じですね。
けど私はそうではなくて、会社が蓄積したものを次の時代に活かしていくことが事業承継だと思っています。
蓄積したものには、有形・無形のものがあります。

まずは、自分の家業で親の世代が蓄積してきたものは何か?
それを活かして人が「集まる」ために何ができるか?
という問いから始めてみるのがいいかもしれません。

——————————————
後継者向けセミナー開催日程はこちら

 

 

小冊子『なぜ親子経営では確執がおこるのか?~そのメカニズムを知り、後継者が”今”を打開するための5つのステップ[要約版]』無料ダウンロードはコチラ

関連記事

  1. 「副業」の危うさ~後継者が考えたい会社の未来

  2. 後継者よ、大志を抱け!?

  3. 後継者が現状を笑い飛ばせるくらい楽になる方法

  4. 本業比率が七割以上を占め、社員の平均年齢が三十歳を超えた会社の後継者は…

  5. 辞める、追い出す、ついていく、の他の選択肢  後継者のひとり言

  6. 後継者は会社の空白を埋めよ

  7. 親子経営で「対話をしようとする」と確執を深めるというジレンマ

  8. 100年ライフ時代の事業承継 後継者の不安は未来から来ている

ツールバーへスキップ