後継者・経営者は「教えても育たない」現実に、そろそろ気づきませんか?

世の中では、後継経営者を「教えて育てる」ことができると盲信している人がいるようです。
しかし、そろそろ気づくべきではないでしょうか。
教えても育つものではありません。

なぜなら・・・

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先代経営者が後継者を育てられるか?

経営者に必要なものとは?

中小企業において、事業を子に継承させるというのはよくあるパターン。
そこで親である先代経営者は、子を後継者としていかに育てるか?を考えることでしょう。
そこでよく言われるのが、「帝王学」を叩き込むとかいうやつ。

じゃあ、何かの知識を子が受け継げば、立派な経営者になれるのでしょうか?
ありがちな経営者の資質や条件といったものをここで取り上げてみましょう。

・人脈
・論理的思考
・経験
・財務知識
・コミュニケーション能力
・先見性
・判断力
・決断力

などなど。

で、問います。
この中で、「教えて教えられるものってどれだけありますか?」って話です。
せいぜい、教えてわかる事なんて、せいぜい財務知識しかない。
それだって、そもそも先代経営者だって「わかっているようでわかっていない」のが現実じゃないですか?

後継者を教育で育てようというナンセンス

ここではっきりいいます。
後継者も経営者も、「教えて育てる」なんて不可能です。

なのに後継者教育的なキーワードを聞いた瞬間、「うちの子をここで学ばせよう」と考えるというのはちょっと疑問です。
その内容は様々かと思いますが、財務知識がなくてもなんとなく経営をやっていけることはけっこうあるものです。
しかし、あるものがないと、経営者は務まりません。
そのあるものさえあれば、たいていのことはカバーできてしまうものです。

後継者・経営者に必要不可欠なモノ

経営者は「変人」である

そもそも、経営者というのはまともな感覚で慣れるものではありません。
特に創業社長であれば、その傾向は強い。
なにしろ、まったく何もないところで事業を立ち上げ、組織を作り上げるのですから。
上手くひとりでやれば、実はもっとお金は残せるはずです。

なのにあえて、会社を作って、組織を作る。
単純に考えれば、「変な人」と言わざるを得ません。
合理的思考とは言えないと思います。

それでも会社を立ち上げ、組織を作り、その会社を次代に残そうという背景にはあるものがあります。
そのあるものについて、見ていきましょう。

経営者になければならない3つ+1つ

私が考える、後継者・経営者に必要なものは、次の三つです。
1.経営する意志
2.経営する意義
3.経営する自覚(特に後継者の場合)

まず、意志。
あたりまえのように感じるかもしれませんが、主体的に「自分は会社を経営する」という思いを持たなければ後継者としては難しいでしょう。
大企業の社長の場合、恐らく明確にその意志があります。
なぜなら、そうでもなければ、出世競争でトップに躍り出ることなどできないからです。

中小企業の後継者において、親子での継承であれば強弱はあれど一応の意志を持ってるケースは多いと思います。
一般社員から後継者に指名できそうな人が現れないのは、この意志が欠如しているからではないかと考えています。

そして、意義。
これは、他にも選択肢があるのに、なぜ経営者としてけっこう大変と思える立場に居なければならないのか?ということです。
一般のサラリーマンは、普通は会社という傘の下で安定して仕事をしたいと考えがちです。
社内に起業家精神を持った人がいればいいのですが、たいていそんな人は会社に残っていません。
経営の楽しさであったり、会社が目指す未来にある夢をもてていないと厳しいのですが、「意志」があればこれを見つけ出す傾向は少なからずあります。

最後に自覚。
自分の後ろにカバーしてくれる人はいない、という状況を自覚し、覚悟している事。

さらにひとつ加えるとすれば、「センス」です。
細かな知識は、学べば身につきます。
しかし、センスだけはすぐに身につくものではない。
これを磨いていくことを、経営者になるまでにある程度できれば素晴らしいことだと思います。

教えることのできない要素をどう学ばせるか?

人は〇〇からしか学べない

意志、意義、自覚、センス。
いずれも、「これこれこういう意義があるから、ちゃんと覚えておけ」と教えて、身につくものでしょうか?
それは、知識としては身につくかもしれませんが、行動に結びつくように腹落ちするものではありません。
ではどうするか。
実は、これらは体験の中から形作られるものです。

たとえば、ゴルフ。
これを「日曜日まで上司やおきゃくさんに付き合わされるのは嫌だからやらない」という人は最近多いと思います。
しかし私の周囲でも、最近始める人が多いのです。
で、始めたらめちゃくちゃにハマる。
毎朝、早朝に練習してから会社に行く、という人は多い。

多くの人がはまっている事ですから、やってみれば楽しいのでしょう。
けど、やってみないからハマれない。

経営もそうですよね。
身も心も、お金まで会社につぎ込む人がたくさんいるわけです。
そこには大変なこともあれば、楽しいこともある。
これをリアルに体験せずしてその楽しさを分かるわけがない。
そうやって、楽しんでいるなかで意志や意義を見出していくものなのではないでしょうか。

(私はゴルフはやりませんが・・・)

〇〇〇されるのが最も良くない

いやいや、後継者に任している。
そういう先代経営者も多いと思います。
しかし、口出ししてませんか?あれやこれやと。

ゴルフのたとえでいうなら、ボールを打つたびにあれこれ指導が入る。
これってウザくないですか?
私の会社で、「女子プロと回れるゴルフコンペ」なるものを主催した時、参加を渋った方たちが口をそろえていったことがあります。
「あれこれ指導されると、いやなんだよね」
人は、自分なりに試していることを口出しされるのは、最もウザいのです。

すると、もちかけた意志・意義はどこかへ霧散します。
そして自覚さえも・・・
なぜなら、「何かあれば、先代経営者がフォローするでしょ。自分の一挙手一投足をみてるんだから」となる。
そうやって後継者が「育つ」のを妨害しているのです。

自由の範囲を与える

先代経営者にとっては、さすがに会社が傾くのはまずい。
だからついつい口出ししたくなる。
それはわからないでもありませんが、後継者を決めて任せた!となったら、本当は先代経営者は連絡の取れない場所にいるのがベストです。
なぜなら、先代経営者をいつまでも頼っていれば、後継者が育たないからです。
心理的・物理的に会社から距離を置くのがイヤならば、後継者の「駒」に徹するのがベストでしょう。

とはいえ、まったくの放置も心配だ、ということになればシンプルな基準を作るのが良いかと思います。
たとえば、キャッシュが〇万円を切ったら、報告せよ。
その時点で、非常事態宣言を発令し、先代経営者がサポートするぞ、的な感じですね。

自由を与える範囲を決めてしまうのです。
もちろん、できる限りギリギリまで後継者の自由度を高めたほうがいいのは言うまでもありません。

経営センスを磨くたった一つの方法

「絵」を愛でるセンスはどうやって培われるか?

絵が好きだったり、音楽が好きだったり、まあ先ほどのゴルフが好きだったり。
なにかしら好きで熱中していることはあるでしょう。

たとえば、絵でいえば、絵に関心のない人は、ピカソの絵も子どもの絵もあまり変わらないように見えるかもしれません。
ゴルフだってそうで、私のような知識のないものにとって、どんなスイングがいいとかさっぱりわかりません。
その楽しみ方も知らないわけです。

しかし面白いもので、絵ならたくさんの絵を見ることでだんだんとセンスが磨かれてきます。
ああ、こういう絵がいいんだな、とか、これは価値のある絵だな、というのがだんだんわかるようになってくる。

大学時代の先生が、「ウィスキーもバーボンも、はじめは正直区別がつかなかった。しかし、毎晩少しずつ飲んでいると、だんだんと味がわかってくる」と言っていたことをおぼえています。
経営のセンスも同じです。
経営に関する情報にたくさん触れればふれるほど、そのセンスが磨かれていきます。
その方法は例えば、本を読んでみるとか、世の中のビジネスモデルを研究してみるとか、経営者と日々接するとかいうことが大事になります。

ただ、「経営者と接する」ということでは、身近な経営者の場合ただの飲み会になる事もありますので気を付ける必要がありそうですが。

後継者が自分のふるまいと経営を考える場所

後継者というのは悩みの多い立場です。
社内から孤立したり、そもそも先代経営者と意見が合わなかったり。
トップの権限は先代経営者がもちつつ、トップの責任を負わされていることもあって、かなりストレスフルな状況であることが多い。
そういった悩みを吐露すると同時に、経営について語る場も必要です。

私はそういった場を目指して、後継者倶楽部というものを立ち上げました。
全国の中小企業の二代目・後継者が集う場です。
ゆくゆくは定期的な、会合を開ける規模にする予定で動いていますので、良ければ後継者が「育つ」環境づくりの一つの手段としてご検討ください。

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