初めて読んだとき、頭がくらくら、目は白黒。
そんな表現がぴったりくる方がいらっしゃいます。
その人の名は、ダン・S・ケネディ。
マーケティングの世界では歯に衣着せぬ表現で、
非常に存在感のある人だと聞きます。
この人の本の中で、心に刺さる表現がありました。
それは、おおむねこんな内容でした。
「30年の経験は、同じ1年を30回繰り返したのか、
毎年違った1年を30回重ねた結果なのか?」
という問いかけです。
その言葉にハッとさせられました。
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私の著書です。
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後継者である私が、会社に入社し、
ある程度実務を覚えたころ、
私は会社を安定させようとばかり考えていました。
トラブルを未然に防ぐとか、
そもそもトラブルの種を取ってしまえとか、
そういう感覚でした。
父、つまり先代との関係も同様です。
つかず、はなれず、そこそこの距離を持った状態を、
永遠に続けられたら楽だな。
そんな風に思っていた時期があります。
だから、たまに父から”不規則発言(笑)”をもらうと、
ある意味テンパっていたように思います。
あるタイミングで、冒頭にご紹介した言葉に出合いました。
同じ1年を30回くりかえした30年と、
毎年新たな経験を重ねた30年。
人として、経営者として、成長するのはどちらでしょうか。
たぶん、後者でしょう。
その時感じたのは、今までの自分は、
同じ1年を繰り返していこうとばかり考えていました。
しかし、人間、安定が一番!と思っても、
一方で同じことの繰り返しに退屈することもあります。
同じ事ばかり延々と繰り返して、うんざり。
そんな風に思う一面もありました。
さて、最近は世の中の動きが激しい。
金融機関では数万人単位の人員削減。
大雑把に言うと景気はそこそこよくなってる。
そう報道されているなかでの
超大型人員削減計画です。
かつて勝ち組と言われた銀行員に、転職希望者が引きも切らないらしい。
普通なら、人員削減計画が出ても、勤め先から振り落とされないように頑張っていたのが一般的だったように思います。
なんだか、今までの感覚とはちょっと違いますよね。
一昔前なら、同じ1年を30回繰り返しただけでも良かったのでしょうが、
どうも今の状況はそうとは言えないようです。
もちろん同じことを続けることが悪いことではないとは思います。
一つのことを、繰り返し繰り返し行うことで、その精度は上がります。
とはいえ、変化の激しい時代においては、そこから変化を促すことは難しい。
ある方に伺った話ですが、変化を起こすと状態は不安定になる。
安定に別れを告げて、不安定に飛び込む決心が必要になるといいます。
同じインプットをすれば、同じアウトプットしか得られない。
だから安定するわけですが、状況を変えたければ違うインプットが必要。
しかし、違うインプットをすれば、返ってくる反応は未知の反応。
そこに向かう覚悟が必要だということなのでしょう。
たとえば、先代と後継者との関係もまた、
同じことを繰り返していれば同じ結果しか得られない。
会社の経営もまた、安定のための動きしかいなければ、
変化を起こすこともできない。
けっかとして、今の状況の延長を、
10年後も、20年後も、30年後も続けている可能性は高そうです。
そこで困ってしまう人もいるでしょう。
いったい何をすればいいのかわからない、と。
これ、頭が固まっているのでしょうね。
方法としては、いくつか考えられます。
一つは、大量に知識・情報をインプットする、ということ。
本でもセミナーでも、さまざまな人との対話でもOK
どう変化させるか?というアンテナを立てながら身の回りの情報に
注意を向けていると、発想が柔軟になってきます。
もう一つは、普段と違った環境に身を置くこと。
いつも社内の人間としかコミュニケーションをとっていないとすれば、
経営者の会などに顔を出してみるとか、地域の会合に顔を出すとか。
同業者との集まりにしか言っていなければ、異業種の人と交流するとか。
後継者倶楽部もうまく活用してみていただければと思います。
少し違った視点を得られるかもしれません。
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