社員のモチベーションはどこからやってくるのか?~ある後継者の頭の中

ある時、ふと感じたのです。
社員のモチベーションはどこから来るのだろう?と。
給与体系だろうか?
しかし、ある研究によると、給与体系の適正化は不満を解消する手助けはしても、
モチベーションを上げることは難しいという結論が出ているようです。

では、モチベーションはどこからやってくるのでしょうか。
現在は自分なりの結論を持っているつもりですが、そこに至った過程をここにご紹介します。

 

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近年、「人財」という言葉が良く語られます。
なるほど、人は財産。
素晴らしい言葉ですね。
しかし、残念ながら社内で、人材を人財として活用できている企業はまだまだ少ないのではないでしょうか。

短期的な成果を求めるが故、”ニンジンぶらさげ”マネジメントという事をやるわけです。
これだけやれば、これだけご褒美をあげよう、と。
ある研究によれば、この方法は、やればやるほど基礎的なモチベーションは下がることがわかってます。
営業などでやりがちなキャンペーンは、その時は盛り上がっても、それが終わったときの疲弊感はどんどん積みあがっていきます。
結果、ニンジンがなくなると動かなくなる人を作ってしまいます。

 

じゃあ、どうすればいいのでしょうか。
私はある事実に注目しました。
それは、例えば、世で言う「勝ち組企業」に就職した若者が、そこに所属することに疲れてボランティアに走る様子です。
高給や好待遇、社会的地位をなげうって、報酬の得られないボランティアに精を出す。
これをモチベーションと言わずに、何というのでしょう。

色々と学ぶ過程で感じるのは、世の中で常識的に行われているマネジメント手法は、
長期的に見れば弊害を起こすものが多いようです。
しかし、そのような本質的には”誤った”マネジメントが当たり前のように存在するのには、理由があります。
これらは、短期的には成果を出すからです。

取り入れたらすぐ成果を出す方法論。
これは非常に魅力的です。
3年~5年程度で管理職の人間がすげ変わる大企業では、マネージャーはこういった手法を取らざるを得ません。
しかし、その事が組織を疲弊させている事に気付いている人は意外と少ない。
世の中の常識の多くは、「即効性があるが、持続性のないもの」であふれているのです。

 

私は、同じことを繰り返すことが嫌いな人間です。
道に迷っても、来た道を戻るのは嫌で、余計に道に迷う、というタイプ(笑)
都度カンフル剤のような短期的施策を打つより、何もしなくともモチベーションにあふれる会社に変えたいと思ったわけです。
そこへの私なりの答えが、理念に基づく経営です。

「理念経営!?コイツ、良いカッコしたくてそんなことを言ってるんじゃないの?」
「理念では飯が食えない」
そんな風に反発される方も多いと思います。
にわかには信じがたい方も多いでしょう。
しかし、私がけっこう長い間考えた結果として、社内を持続的に活性化させるにはこの方法以外に思いつかないのです。

 

まず、人は、どんな時に頑張ろうと思えるでしょうか?
目の前に困難が立ちはだかったとき?
あと少し頑張れば、ご褒美が手にできる時?
なんとなく気が向いたとき?

実は、以前私は社内で全従業員を対象に、アンケートを取ったことがあります。
仕事をしていてどんな時に嬉しかったか、もっと頑張ろうと思ったか、というアンケートです。
その結果は、どうだったと思いますか?
ほぼ全員が一番にあげているものに、
「お客さんから、ありがとうと言われたとき」
というものがありました。

これで確信したのですが、人は、人の役に立った時、仕事のやりがいを感じるのです。

 

しかし、本来、どの企業でも、顧客第一主義といったものを標榜しているでしょう。
少なくとも、目の前のお客さんのために、出来る限りのことをしようと考えているはずです。
それでもモチベーションが上がらないのはなぜか。
それは、会社の空気がよどんでしまっており、澄んだ気持ちでお客さんと接することができない環境があるからです。

例えば、営業であれば、数字を背負っています。
社内では、お客様本位であれ、という事と社内でのキャンペーン商品が必ずしも一致しないことがあります。
目の前のお客さんは、Aの商品が最適で、次のお客さんには当社の商品が合わないとしましょう。
会社ではAではなく、Bという商品を推奨しており、営業はこの2人のお客さんにBという商品を薦めなければならない。
そうしなければ、社内での評価を得られないのです。

しかも、車内で交わされる会話は数字の事ばかり。
あのお客さんの本当に役に立つには、何ができるか?などと議論するのは、きっと「仕事の外」にあるわけです。

このギャップに嫌気を指して会社を去る人は、少なからずいるのではないでしょうか。
ほとんどの会社の顧客第一主義は、会社の考えの押し売りでしかないわけです。

 

お客さんの事を真剣に考えれば考えるほど、会社の方針から外れていってしまう。
結果として、やり場のない心は、「お金のために仕事をしている」という結論を見出し、何とか心のバランスを保つわけです。
会社の利益と、自分の仕事は直結するのは明確です。
しかし、お客さんの満足と、会社の利益は必ずしも一致していないので、いくら会社がお客様第一と言っても、それを本当に実行できる環境ではない。
その事を社内で話そうものなら、そういう社員は、上司からこういわれるのです。
「人としてはいいやつだけど、会社としては使えないやつ」と。

さて、大前提として、人は人の役に立てる事にたいしてモチベーションを発揮する、と考えています。
その究極が、ボランティアといえるでしょう。
ボランティア好きではなくとも、席を譲ってあげた、ゴミを拾った、体の不自由な方を手伝った、などという事をたまたまやっただけでも気持ちの良いものです。
だから、またやりたくなる。
これこそが、内から湧き出るモチベーションというものでしょう。
実際に、安定して伸びている企業というのは、こういった経験をするチャンスを社員に数多く与えているようです。
それは、ボランティアを推奨しているのではありません。
会社の仕事を頑張る事こそが、世の中をよくすることと繋がっている事が社内外に明確になっているのです。

となると、私たちが行っている仕事が、世の中をよくする、人を助けるという事に直結すれば、社員のモチベーションは管理する必要がなくなるはずです。
そこに、会社の利益を上げる行動が別物である、という設定をするから社員は嫌気がさすのです。
世の中をよくする活動が、会社の業績を上げる活動である。
ここを直結させることが、社員のモチベーションを維持する最もシンプルな方法といえるでしょう。

近年、企業にとって、社会貢献が必要だと言われています。
CSR活動とか言われるやつですね。
しかし、本来、企業は社会をよくするためにしか存在できないはずです。

P・F・ドラッカーは著書「現代の経営」の中でこういっています。

事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者も同じように答える。
この答えは間違いなだけではない。的はずれである。

もちろん、利益が重要でないということではない。利益は、企業や事業の目的ではなく、条件なのである。また利益は、事業における意思決定の理由や原因や根拠ではなく、妥当性の尺度なのである。

 

もちろん、その過程では、先代との衝突も必ずと言っていいほど起こります。
実は、先代だけではなく、社員も初めはその考え方になじめないのです。
反射的に、会社が何かをやる、といったらもうけを一番先に考えるのは、先代だけではなく全社員がそうクセ付けられています。
だから、思うようには事は進まない覚悟が必要です。

そんな事があって、私の会社は、社員に「どんな価値提供を行うか?」という事を問い続けています。
そして、その価値を提供し続ける事が目的なのではなく、その先にお客さんが感じて頂ける喜びを提供するのが私たちのビジネスの最終的な目的だと強調しています。
反射的に仕事をすることを強要されてきた人が変化するためには、まずは「考える」というステップが必要だと思うからです。

 

ある時期から、私の頭の中に常にある言葉があります。
「急がば回れ」
これは恐らく、物事の本質を突いた言葉ではないかと思います。
インスタントに効果が出るものの多くは、その寿命も短い。
本質的な改革は、ある程度の時間と段階が必要なもののようです。

私もまだまだ道半ば・・・というより、やっとその道を見つけたところです。
しかし、きっと仕事が楽しくなるんじゃないかと、そんな予感を感じています。

 

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