後継者

リーダーが行うべき2つの仕事(下)

経営者の仕事は、いったい何でしょうか?
この問いに対する答えは、星の数ほどあると思います。
どれも正しいのでしょう。
私が多分大事だろうな、と思う事が二つあります。
2回にわたって、その解説をさせて頂きたいと思います。
今回はその2回目。
(前回の記事は、こちらからご覧ください。)


私の著書です。

関心を持っていただいた方は、画像をクリック。

親の会社を継ぐ技術

親の会社を継ぐ技術

 

 

 

 

 

 

 
 

 

リーダーが行う仕事、
「考えて」「決断する」こと。
この2つのうち、前回は「考える」という事についてお話ししました。

今回は、決断についてです。

よーく考えてみると、私たちは意外と”決めていない”ことに驚かされます。
前回お話しした、「考える」という作業もなく、脊髄反射で行動する場合、
決めるというステップは飛び越えています。

 

そんなことが日常的にあるわけですが、もう少し突っ込んで考えてみたとき、衝撃的事実に遭遇します。
分かりやすいところで言うと、社長はこういいます。
「こんな仕事を社長の自分がいつまでもやっていては・・・」
つまり、社員に委任したいわけです。

しかし、それを行うにはデメリットも生じる。
重要なお客さんを失うかもしれないし、売上が激減するかもしれない。
トラブルが発生するかもしれないし、社内は混乱するかもしれない。

こういったトレードオフ(あっちを立てればこっちが立たない)の関係がある問題に対して、結局は今まで通りやってしまう。
自分が我慢すれば、物事に波風が立たないのだから、と。
そして、決定的な理由ができるタイミングを待ちます。
今だ!と思えるタイミングがいつか来るかもしれない。

残念ながら、そのタイミングは永遠に来ない事の方が多いのではないでしょうか。

単に、ファミレスでハンバーグかステーキか?という決断ならだれでもできます。
しかし、Aを選べば問題も起こらない代わり変化を起こせない。
Bを選ぶと、期待した変化が起こるかもしれないけど、リスクやデメリットがある。
そんな選択肢において、本当に今必要なことを積極的に選択する事。
これこそが決断力というのでしょう。

本当の決断は、トレードオフの関係を持つ選択肢のどちらかを積極的に選べる能力ではないかと思うのです。

 

ともすれば、選択肢から選ぶ事をグズグズ引き伸ばすと、自ずと結果が出ます。
選択肢の一つが閉じてしまい、選べなくなる。
その状態になって初めて腹をくくるわけです。

偉そうな事を言ってますが、私とて選べていません。決断できていません。
唯一の救いは、決断してないことを自覚してるくらいでしょうか(^^;

 

 

そう。
実は、経営者の多くは、自分が決断を避けている事をあまりわかっていません。
「リスクを回避する」とか、「売り上げが減る」とか、私の場合は「面倒くさい」とか(笑)
もっともらしい理由をつけて、決断を避けます。
だから会社は変わらない。

 

まずは、決断を避けてる自分というものを認識するところから始めるのがいいと思います。
「いやいや、俺は大丈夫。」
そうおっしゃるなら、それは素晴らしい事だと思います。
きっと思い通りの経営を実現されているのでしょう。
しかし、何か上手くいっていないことがあるとすれば、決断を避けている何かがあるのではないか?
と疑ってみるのがいいのかもしれません。

 

人は変化を嫌います。
それは、私もあなたも、基本的性質は変わらない。
だとすると、意識して変化を起こさない限り、現状は変わらないのです。

前を読む

 


私の著書です。

関心を持っていただいた方は、画像をクリック。

親の会社を継ぐ技術

親の会社を継ぐ技術

 

 

 

 

 

 

 

関連記事

  1. 会っていただけない人と会っていただける人の違いから考えるビジネスモデル…

  2. 後継者は視野の外にあるものも見ておいたほうがいい

  3. 会社としての体力を考えてみる~後継者の役割と手段

  4. 自分の状況は、自分が一番わからない~後継者が八方ふさがりと感じるとき

  5. ”実践できない後継者”を呪縛から解き放つシンプルな方法

  6. 内向的な後継者が知っておきたい自分の強み

  7. 「何もしない経営者」を後継者がやるとしたら……

  8. 後継者から見て理解不能な先代の行動

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。