事業承継において、親の会社を継ぐと活がないとかで悩む後継者が多い。
まず結論から言うと、
商売を始めたのは親の勝手です。
後継者と目される子どもがそれを継ぐかどうかも子供の勝手。
それぞれは独立した別の人格を持つ人間です。
だから、選択は自由。
それに罪悪感を持つ必要なんてないと思います。
ただ一つ、考えていただきたい事があります。
私の著書です。
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Contents
親子の事業承継の問題は、親子の人間関係の問題
親子での事業承継を拒否したい本当の理由
親の会社を継ぎたくないとか、親の会社を辞めたいという後継者、たくさんいらっしゃいます。
それってなぜなんでしょう?
事業の将来性があるとかないとか、仕事そのものが好きとか嫌いとか、
いろんな理由はあると思います。
けど、その中心にあるのは、
親との人間関係がイマイチしっくり来ていない
という事にあるのではないでしょうか。
たとえば、親と同じ職場で働くことが嫌なんじゃないでしょうか。
あるいは、親と精神的に近い場所でいることに、落ち着かなさを感じるのではないでしょうか。
親子関係の問題は共犯です
なんとなく親といると落ち着かないとか、
そんな思いがあるとしたら、それは後継者だけの問題ではなく、
親にも問題があるのではないかと思います。
人間関係が上手くいかないとき、どちらか一方が悪いという事はありません。
双方の問題です。
双方の歩み寄りなくして解決はできないのですが、
それをお互いやろうとしない。
親は親のメンツがあるし、
子は子で自分の正義もある。
そんな問題が根っこにあるのですが、
その問題を覆い隠して、将来の事業戦略が、とか、
社内のマネジメントが、とかいうもっともらしい理由を前面に出しがちです。
本人も本質に気付かないから、修正できずにいてしまいます。
親は事業を譲りたくなんてない
「行動」だけが真実を示す
ところで、事業承継において、親は本当に会社を譲りたいのでしょうか?
・いつまでたっても先代が社内で声が大きい
・会社の根幹にあるお金について自分で握り続ける
・後継者に代を譲ったと言いつつ勝手に会社のお金を使う
・先代は決定権を放棄すべきことについていつまでも自分で決め続ける
など、どう見ても会社を譲ろうという姿勢には見えない行動をとりがちです。
人の意思は行動でしか測れません。
口では、「事業を譲りたい」と繰り返しつつ、
それを妨げるような行動ばかりする先代がいるとすれば、
その「行動」から評価すると、会社を譲る気はないようにしか見えません。
後継者に対して「事業を受け継ぐ覚悟を持て」という人はたくさんいますが、
先代に対して、「事業を手放す覚悟を持て」という人は誰一人いません。
つまり、先代は、事業を継ぐ人として成長する手助けを誰もしてくれないのです。
事業承継というキッカケで双方が成長する
本来は、親子の人生の中での一大イベント事業承継は、
お互いがそこからたくさんの学びを得るきっかけです。
後継者としては、親のこれまでの努力や苦労、
そして、親が作り出してきた製品や組織や社会への価値。
これを仕事を通じて感じ取り、それを大切に感じるという学びがあるのかもしれません。
先代としては、今まで手塩にかけてきた事業を手放すというテーマを通じて、
執着を手放し、新たなステージに踏み出すという学びがあるのかもしれません。
それぞれのテーマをそれぞれのバランスの中で完遂することが、
先代、後継者、それぞれにとっての学びなのです。
結果は二の次。
だから、継ぐとか継がないとか、会社が良くなるとかそうでないかとかは、目的ではないのではないでしょうか。
親の会社を継がなくてもいいけれど必要な事
事業承継という人生の学びのテーマ
事業承継というテーマを通じて、私たちは何を学ぶべきなのでしょうか?
それは恐らく、親としっかり向き合う、という事ではないでしょうか。
先ほどお話したとおり、会社を継ぐとか継がないとか、続けるとか辞めるとかは二の次で、ちゃんと親と向き合ってください。
向き合わずして喧嘩別れというのが一番もったいない。
時間をかけて、コミュニケーションを取ながら、お互いが納得できる解を見つけていきます。
相手が理解を示さないとき、私たちは相手を変えようとしているときです。
相手が変わらずとも、自分はこうであるというも意を伝えればそれでいいのです。
しっかりと向き合うことで、自然とあるべき結論に向かっていくのではないかと思います。
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