後継者

二代目経営者が経営幹部を率いるとき本当に経営理念でチームはつくれるのか?

あるコラムで、こんな記事を見かけました。
「二代目経営者が幹部を率い、組織をまとめるにはどうすれば良いのですか?」
という問いに対して、共通目的を持とうという回答を中小企業診断士の方が書いておられました。

私の現実的な話をすると、それだけではうまくいかない、というのが正直な感想です。
ではどうすれば良いのでしょうか?


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親の会社を継ぐ技術

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組織をまとめるにあたって、共通の目的を持つことは大事だと思います。
ただ、もっと大事なのは、その目的に経営幹部がコミットできるかどうかです。
たとえば、〇〇という商品を通じて、より良い世の中をつくる、なんていう理念を掲げたとします。
そこに、どれだけ気持ちが入るでしょうか?

たぶん、「ふーん」って感じなんじゃないでしょうか。

そうすると、二代目経営者が理念、理念と言えば言うほど、経営幹部はシラケてしまいます。
そもそも二代目経営者自身、なんとなくよさげなミッションを掲げたのでしょうが、そこにどれだけ本気で取り組んでいるでしょうか?
たぶん、自分自身そこまで思い入れ出来てない人、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。

たとえば、経営品質賞を受賞した会社の社長、小山昇さんは「はじめのうちは経営理念なんて、人のまねでいい」とおっしゃいます。
やっていくうちに形作られるもので、言葉だけ先走りさせても意味がない、という事なのでしょう。

じゃあどうすれば良いのでしょうか?

実は、一番大事なことは、経営幹部それぞれと、対話を持ち、相手の話を聞くことから始めなければなりません。
二代目経営者は、経営者たるもの自分の信念を持ち、それを社員に伝染させなければならない、という思い込みがあります。
だから、社員の話を聞こうとしないし、取り入れようとしないのです。
そうではなくて、社員の話を聞き、取り入れることがはじめの一歩だと私は考えています。

それってリーダーシップとれてないんじゃ・・・
なんて考えがちです。
けど、経営者って、会社を切り盛りする役割というのもわかります。
一方、最近私が思うのは、会社をどう動かすというより、人と人の集まりをチームにしていくという事が大事な役割だと思うのです。
社長のやりたい事を、社員を使ってやるというよりも、
社員の思いを会社として実現する、という風にとらえ直すと、その役割がわかりやすいのではないかと思うのです。

そんな視点で見直してみると、社内が違う景色に見えてくるのではないでしょうか。


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