非常識な後継者50の心得

非常識な後継者50の心得(42)人生のゴールを考えよう

若いころから、あるいは、物心ついたころから。
私たちは、使命として、親の会社を事業承継するという人生のミッションを課せられているように感じている人も多いのではないでしょうか。
親のトーンは、「絶対に継がねばならぬ」という人から、「継ぐのも継がないのも好きにすればいい」という人まで、様々。
しかし私たち後継者候補である社長の子供、とくに長男長女の場合は、言葉はどうであれその圧を微妙に感じ取っている人が多いのではないでしょうか。
すると、私たちにとって、いつしか人生の目的その物が、事業承継の成功にすり替わってしまいがちです。
本当にそれでいいのでしょうか?

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いつしか人生の目的は「事業承継の成功」にすり替わる

人生の一大事業 事業承継

やってみて初めてわかるのですが、親の会社を継ぐという事は実は親の人間性、自身の人間性、そして人生という物と向き合うことになる一大事業です。

その理由は、
①やり始めるとすぐには終わらない(5年、10年スパンではなく、20年、30年スパンの事業)
②上司であり年長者であり親という支配的権力を意識し続け、親が完全引退するまで常にその下にい続けつつ、リーダーを務めるという難易度の高いポジション
③やり始めると、途中で投げ出すことはとても難しい
④うまくいったら親の七光り、失敗すれば人格攻撃を含めた非難を受ける可能性が高い。つまり承認されにくい→成功の評価を受ける難易度が高い
⑤自主的な選択ではない場合も多い(半ば強制力の中での職業選択)
といったところから、非常に深い悩みを持つことが多い。

事業承継に限らず、転職が一般的ではない文化の中では、一度選んだ職場は印象としては「生涯を過ごす場」というイメージが強いと思われます。
それはすなわち、人生の一部であり、一般のサラリーマンであれば「人生の一部を仕事にささげ、生活の糧を稼ぐ場」となるわけです。
一方、後継者の場合、仕事とプライベートの境目があいまいなため、人生のかなりの部分を事業承継に捧げる、という形になることが多いのではないでしょうか。

人生の目的と事業承継

さて、一般的に、普通に暮らしている人が人生の目的、なんて言葉を使うことはあまりないかもしれません。
しかし、人生がうまく行かなくなると、こんな問いが生まれてきます。
「自分は何のために生きているのだろう?」と。
事業承継の過程においては、後継者として迎えられたものの、先代は代を譲らず、社員は自分についてこない、など、自分は本当は必要なのか?という思いにさいなまれがち。
会社に居場所がなく、いわゆる自己重要感を感じることができないのです。
となると、果たして今のまま、親の会社に勤めるよりも、他人の会社で煩わしい人間関係とは分断されたところで生きていきたい、と思い始める人は少なくないでしょう。

そんな時、頭に浮かぶのが、「自分は何のために生きているのだろう?」という問いです。

事業承継の真っただ中の中で、私たちの頭の中に占拠するのは如何に、親の会社を上手く継ぐか?という事だと思います。
それが自分の人生を豊かにする前提だし、それを避けて、幸せなどやってこないのだ、というのが一般的な二代目の考え方ではないでしょうか。

私たちの人生は事業承継のためのものなのか?

仕事中心の人生

一般の人であっても、人生の中心には仕事があるような気がします。
仕事の約束は、家族との約束より優先されがちです。
今でこそ、子どもの運動会に有休をとってお父さんが観戦する姿が多くなっていますが、かつてはそんなこともってのほかです。
さらにそれが、未来の社長たる事業承継中の後継者であるならば、その重みはひとしおです。

ところで、繰り返しになりますが、私たちの人生の目的って何でしょうか。
事業承継を成功させること?子孫を残すこと?名前を残すこと?
いろいろあると思うのですが、基本は「幸せな人生を全うすること」じゃないかと思います。

このブログの他の記事でも何度も言っていますが、事業承継は目的ではなくて手段だと私は考えています。
幸せな人生を謳歌するために、事業承継を成功させるのであって、
事業承継のために生まれてきたわけではないのです。

仕事を一生懸命するというのは、幸せに直結します。
その延長に事業承継があるのではないかと思います。

事業承継の成功はゴールではない

もういちど、今回の主題に戻りましょう。
人生のゴールを考えよう、というタイトルをつけています。
これは事業承継の成功はゴールではないというところの区別をしっかりしておきたいところです。

これは例えば、オリンピック選手が金メダルを目指しているとき、金メダルを取ると燃え尽きてしまう例があると聞きます。
事業承継も同じで、燃え尽きるか、永遠に課題が解決されないかのどっちか、というのはあまりにあんまり。
金メダルも、事業承継の成功も、手段であり、人生を彩る装飾のようなものです。
だから、人生をしあわせに生きるためにはどんな事業承継がいいのか、という問いを持つことが大事なのではないかと私は考えています。

どうすれば、事業承継がうまく行くか?という問いから、
最高の人生のために、どんな事業承継をすればいいのか?
という問いに変えてみてはいかがでしょうか。

 

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非常識な後継者50の心得(0) はじめに 目次

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