後継者

先代との確執に苦しむ後継者は、〇〇〇〇を捨てれば楽になる!?

私が親の会社を引き継いでしばらくしたのち、親との仲は最悪でした。
後継者である私は何もかもうまく行かない状態で、それこそ気が狂いそうな毎日でした。

けど、その後、半ばやけくそになっていろんなことから手を引きました。
そうすれば会社は無茶苦茶になるかと思いきや、決してそうではなかったんです。
今まで握りしめた手をパッと離したら、悪いことが起るわけでもなく、自分も楽になったんです。
こだわりを捨てれば、何かと楽になれるのです。

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会社のマネジメントはこうあるべきだ。
会社は今のままではダメなので一気に変えなければならない。
自分の思いは絶対に誰にも邪魔させない。

世間的に言われる「強いリーダー」ってきっとこういう事に対して確固たる信念を持ち、不屈の精神で改革を断行する人だと思います。
しかしいっっぽうで、先代である親もまた、同じような価値観を持っている可能性が高いです。

特に自分で創業した方などは、グイグイと人を引っ張っていく強引さこそがリーダーシップという印象を強く持っているように思います。
それが例えば女性だったりすると、さらに強引なこともしばしば。
なにしろ、昭和の時代にはビジネスシーンに女性はまだまだ少なかった。そんな中で生き残るには、そうとう強い女性にならなければやってはいけない。
そんな背景もあって、それこそ女帝なんて揶揄されるほどに強い女性も多いと思います。

さて、先代がそういった「強いリーダー」像をもって、そうなるべく努力してきた場合、後継者が違う意見をもって強いリーダー争いをすることを考えてみます。
果たしてどちらが勝つでしょうか?
どちらが勝つにしても、国破れて山河在り…ではありませんが、社内が荒廃することは必至。
それでもあえて戦った結果が、たとえばO塚家具などの事例ではないでしょうか。

じゃあどうすればいいの?という話ですが、いつも言いますが経営において絶対的な正解というのはありません。
つまり、先代の意見が正しいかもしれないし、後継者の意見が正しいかもしれない。
けどそれは、実際にそれが起こってしまわなければわからない。
そういう前提で考えたとき、先代のやり方にあわせるか、自分のやり方をごり押しするか、という選択になっていきます。

もちろん、会社改革が必要なことが多いことは私も重々承知しています。
ビジネスモデルも変えていかなければならないのもおっしゃる通りだと思います。
けど、それを行う過程において、社内の協力は不可欠だと思います。

 

ところで、最近よく耳にする言葉に、「何をするかより、誰とするか」という物があります。
実はこれ、けっこう的を射てると思うのです。
何が言いたいかというと、何をするかにこだわってこだわって、人(社員たち)とのコミュニケーションをおろそかにする寄りは、
人とのコミュニケーションを優先させた方が、何かを始めるときの力は絶大だと思うのです。

たから、一旦は握りしめた手を緩め、こだわりを捨ててみてはいかがでしょうか。
そうすれば、人とつながることができるようになります。
そうした時に新たな展開が起こるという事は十分にあり得ます。

私の場合、何をやるかで親と言い争うよりも、社員と語り合う時間を増やしたとき、自然とやりたい方向に舵が切れ始めたという経験をしています。
急がば回れではありませんが、こだわりが強い人ほど、そのこだわり(=執着)を手放してみてはいかがでしょうか。
きっと何か新しいものが手にできるはずです。

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