後継者

後継者が動けなくなった時に考えたい「優先順位」

親の会社を継ぐ立場の後継者。
割とつらいな、と思うことがあるんじゃないかと思います。
理由はいろいろとあります。

頑張っても評価されにくいとか、
そもそもがんばれないくらい高圧的なプレッシャーがあったり、
やりたいと思う事を、前に進めることが難しかったり、
自分の責任ではないことが、自分の責任かのように言われたり。

すべてを投げ出したくなること、けっこうあるんじゃないでしょうか。
そんな時にこんな風に考えてみてはいかがでしょうか。

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後継者がツラくなる時、なんとなく理不尽な現実がそこにはあると思います。
そんな理不尽な現実に接した時、私たち後継者はうろたえがちです。
前に進むことも、後ろに下がることもできないような感覚に囚われます。
けど実際のところ、それが思い込みだとしたらどうでしょう・・・。

たとえば、なかなか会社の決算書を見せてくれない先代がいたとしましょう。
見せられた時には、その内容は悲惨な状態でした。
そして親から話されるのは、新たな借り入れに対する保証人のハンコを押せ、という話。
もうなんとも絶望的です。

こうなると、言いなりになるか、
逃げ出すかの二択になりそうです。

言われたまま保証人になるのも一つの選択です。
それなりの覚悟とともに、ハンコを押す。
これはこれで潔い話です。

しかし、だからと言って、親が後継者のいう事を聞くとは限らないし、
社員が後継者のいう事を聞くとも限らない。
今月の給与は、後継者の保証のもとに支払われていることを感謝する従業員はいないかもしれません。
むしろ、当然の権利と思っているでしょう。

逆に逃げ出す選択をすれば起こることは、周囲の批判。
なんだか逃げるという事そのものは、自分としても嫌な経験です。
それだけじゃなくて、例えばこのまま倒産したら、親はどんな顔をするだろうか。
そんな事を想像するだけでも、悪夢です。

 

このような状況においては、何を選択しても悲惨に見えます。
少しばかりゆとりがあって、何とか売り上げアップの方策を取ったとしても、
それがうまくいくとも限らないし、たいていはそれが難しいから今の状態に陥っているわけです。

 

そういう時に、考えがまとまらないのは、「すべてを優先させよう」とするからじゃないでしょうか。
親のこと、社員のこと、事業のこと、自分のメンツ、そして自分の実利。
あれもこれもちゃんとしたい、と思うと逆に解決策って出てこないことが多いと思います。
それで結局グルグル回って、何もできなくなる。

ここはひとつ、こう考えてみてはいかがでしょうか。
何をおいても、自分を最優先させる、という風に。
確かに社員は大事ですし、顧客も大事。
親も大事で、メンツも大事。
けど、社員の運命は社員自身の責任です。
顧客も、親もそう。
それぞれ自分の未来や、自分の生き方は、自分が責任を持つべきじゃないかと思うのです。

それを、後継者は自分で背負い込もうとするわけです。
たしかに、そんなにスバラシイ人であれば、そうすればいいと思います。
ぜんぶを背負って、全部幸せにできるなら、そうすればいいと思います。
けどそれが現実的でない状況に置かれたとしたら、まずは自分が生き残る事を考えてはいかがでしょうか?

 

そう考えたときに生まれる会社の再建案があるかもしれません。
そうすれば、借り入れの保証をする覚悟が生まれるかもしれません。
そうすれば結果として、事業や社員や顧客を守ることができるかもしれません。
まあ結果論なので、そんなにうまくいくとは約束できません。
ただ、動けないよりかはマシじゃないでしょうか。

すべてを残そうと思うと、何も残せず、
いい人になろうとして、誰も守れないこともあるんじゃないでしょうか。
切り捨てようと思っていても、結果として残せることはあるんじゃないかと思います。

正解のない世界。
なりふり構わず行動することが必要な時もあるのかもしれません。

 

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Gerd AltmannによるPixabayからの画像

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