これから親の会社を継ごうという後継者の方のお話を伺うと、その責任の重さに震えあがっている人がけっこう多いように思います。
自分の肩にかかる荷を真正面からとらえている事には好感を感じますが、もう少し肩の力を抜いてもいいのでは?
そんな風に思うこともあります。
自分の責任を考えると怖くて仕方ない、という人がいるとすれば知っておいてほしいお話があります。
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会社にとって、経営者の役割ってどの程度重いのでしょうか?
よく、「中小企業においては、経営者は会社そのもの」なんて言う表現がなされます。
たぶん親の世代はそういわれて、喜んでいる人が多かったと思います。
後継者にとっては、それはなかなかに重すぎる、と感じる人もいるかもしれません。
そこで、日本でも知名度・実力においてトップクラスのこの人の言葉を見てみましょう。
企業業績の優劣は、経営者の優劣と同一視される傾向がある。確かに長期的に見れば、企業業績のほぼ九割九分は経営者の実力が決める。それについて、私は全く異論がない。しかし短期的に見れば、経営者の優秀さと、ビジネスの成功は必ずしも一致しない。運よくこれから成長する商品に出会えば、どんなにバカな経営者でも、爆発的に儲かってしまうのである。
ビジネス書の世界において、ベストセラーを連発する神田昌典先生はこうおっしゃっています。
すごーーく、緩く意訳すれば、「たまたま」上手くいったにすぎない、と聞こえませんか?(笑)
たとえば、親なのか、祖父母なのかは会社によって違うでしょうが、創業者が何かの商品と出合ったわけです。
これからは、コイツが来る!って感じだったのでしょう。
そこで一念発起して起業し、結果としてその商品が売れ、会社は軌道に乗った。
これが短期的な成功です。
そこから長期的な視野に立つと、経営者の優劣がかかわってくるという話ですがそれは私は、
・組織を活かす力
・組織を活かすことにより会社を変身させていく力
が大事なのではないかと思うのです。
それはいいかえると、「時代に愛される商品やサービス」を提供できるよう会社を変化させる体制を作るということ。
ところで、心理学者であるにもかかわらず、ノーベル経済学賞を受賞したというダニエル・カーネマン氏はこんなことを言っています。
会社におけるCEOの影響力は60%。
つまり、運といえる50%に10%足しただけ。
この程度の影響力しか持たない。
ということなのだそうです。
氏は、ビジネス書はCEOの能力を過大に評価しすぎている、と。
(出典:ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? )
ダニエル・カーネマン氏の印象だと、CEOは実際の役割以上に重く評価されている、と考えておられるようです。
このことには、にわかには賛成できない人もいるかもしれません。
しかし例えば、よほどのことがなければ、社長がいなくても会社は回ることが多い。
社長が檄を飛ばしても飛ばさなくても、意外と会社の業績は変わらないことも多い。
とまあ、ここまで言っても怖いものは怖いのだとは思います。
けど、それはそれでいいと思います。
それなりに責任があるのは事実です。
ただ、その責任、自分一人で背負い込むのはやめたほうがいいと思います。
そこには社員がいて、社員のため、という思いがあるのなら、社員にも頑張ってもらわなければなりません。
それは責任転嫁をする、ということではありません。
頼ればいいのです。
自分でできないこと、自分だけだと十分でないこと。
そんなことがあれば、社員を頼ればいいのです。
そうすることを拒んで、苦しい思いをしている後継者、結構いらっしゃいます。
自分一人でやり切らなくてもいい。
そういう心境になると、ファシリテーター型のリーダーシップが発揮できるんじゃないかと思います。
頑張りすぎる人は、ぜひ、周りの人を頼ってみてください。
少しだけ怖さが和らぐと思います。
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