後継者

後継者がうまくいかないのはなぜうまくいかないかがわかっていないから

後継者の方が親の会社を引き継いだ時、うまくいかないということはけっこう耳にします。
しかし、そういったときになぜか解決の糸口がつかめないことがあります。
その理由は実は明白なことも結構あります。
「質問」が悪いのです。

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検索キーワードに見る「悩みが解決できない理由」

だからなに?

後継者に限らず、検索キーワードを調べていると不思議なものに出会います。
たとえば・・・

・会社経営 うまくいかない
・後継者 やる気が出ない
・親の会社を継いだ つらい

といったようなもの。

うまくいかないとか、つらいとか、うまくいかないとか、
困りごとを放り込めば答えが返ってくる。
今の時代、便利になったものです。

ただ、思考パターンとしてはどうかと思います。
「つらい」と言って、誰かが手を差し伸べてくれるわけではないでしょう。
無関係な第三者であれば、「つらい?だからなに?」となってしまいます。

主体性

ここで欠落しているのは、主体性です。
つらいなら、なぜつらいかをつきつめる。
そのつらさはそうすれば排除できるかを考えてみる。
うまくいくかどうかわからないけど、試してみる。
そういうステップを踏むのが一般的だと思います。

「ああ、ツラいなー」

と言っても解決しませんが、

「どうすれば、良くなるだろうか?」

と考え始めると、答えを探し始めます。
とはいえ、大雑把すぎて、答えにたどり着くのはまだ少し難しいかもしれません。
さらに言うなら、もう少し具体的なほうがいい。
辛い理由は、自分が孤立しているからだと仮定すれば、
「自分の孤立状態をとくにはどうすればいいだろうか?」
と考えていく。

そうやって問題を具体化していかないことには、なかなか答えは見つからないでしょう。

Anemone123によるPixabayからの画像

大事なのは主体性と具体性

誰もつぶやきを拾ってくれない

「つらいなー」といっていて、似た境遇の人がいて
「ああ、ぼくもつらいんです」という。
「なんだ、俺たち仲間じゃないか」といったやり取り。

人はこれだけで安心感を得られるし、癒されます。
たまっていたストレスを吐き出すことで、すごく楽になります。
ただ、そこに入り浸ってしまうと、常習性のある薬のように離れられなくなります。

いろんな二代目の会みたいなのをチラ見しましたが、けっこう後継者の愚痴大会みたいになってるところは多い。
そこでは自分たちが弱い部分を見せあえるから、楽だし、安心できるんですね。
一時的にそういったところに退避するのは悪い話ではないですが、入り浸るとあまりいいことはありません。

基本的に、「ああ、つらいなー」という言葉は誰も拾ってくれません。
それを拾ってくれるのは、ネガティブエネルギーにあふれた人たちと、Googleくらい。
だからちょっとした転換をする必要があります。

具体的な質問の重要性

二代目経営者に限らず、いつまでたっても問題が解決しない人にはある特徴があります。
言葉に具体性がないのです。
たとえば、「会社の売り上げがイマイチなんだよなー。困ったなぁ」という言葉。
よく耳にするんですけど、このかたの思考は「困った」という部分で止まっています。
言葉遊びの用で恐縮ですが、そのあとに「どうすれば売り上げを上げられるだろうか?」という言葉が引っ付けば、そこに主体性が出てきます。

自分で何か動こう、という意志が感じられますよね。
ここまで来ない人は、そもそも今の状況を本気で改善しようという思いは持っていない人が多いんじゃないかと思います。
深く考えてみると「今までもままだから心地がいい」ことがあるんじゃないでしょうか。
ここ、深入りするときりがないのでこの程度で止めておきます。

 

で、「どうすれば売り上げがあげられる?」という質問は、主体性を感じられるようになったわけですがたぶん答えは見つかりにくい。
常にお勧めできる方法ではありませんが、やはりある程度原因を特定したほうが効果的な質問はつくりやすい。
たとえば、営業社員のスキルの問題か?問い合わせが少なすぎるからか?商品の満足度か?顧客とのコミュニケーションか?
一つ一つ、売り上げを作る過程をチェックしていってどこがボトルネック化を突き止められたほうがいい。

そうすると、たとえば
「顧客からの問い合わせを増やすにはどうすればいいか?」
という具体的かつ主体的な質問となり、解決策を見つけやすくなるわけです。

辛いの理由

では、後継者は何がツラいのでしょうか?
こう聞かれると、ちょっと引いてしまったりはしないでしょうか?
いくつかの事例を挙げることはできるかもしれませんが、そもそもそのことの何がツラいかを説明できる人は意外と少ないのです。

ぼんやりと「ツライ」という状態だから、それを解消する方法が見つけにくい。
そりゃあそうですよね。
何を解決すればいいのかがわからず、解決策を探しても見つけられるわけもありません。

だから、いちど何がツラいのか、より具体的に考えてみてください。
それがわかると、対処方法も見つけやすくなります。

Angelo GiordanoによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 


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