後継者

異業種が既存業種にとって脅威になる3つの理由

後継者は会社を変革しなければならない。
そんな思いを多くの人がもっていると思います。
その感情の背景には、「異業種による業界への揺さぶり」を感じているからではないでしょうか?

これはある意味不思議な話で、既存業者はもうこのビジネスは斜陽産業かもしれない、と考える事が多いと思います。
それでも異業種は、自分達の業種に何かしらの価値を見出してやってくるわけです。
このギャップはどこから来るのでしょうか?

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既存業者にとっては、自分たちの業種はもうダメかもしれない。
そんな風に感じて、将来が見えない不安を抱えているケース、けっこうあると思います。
そんなダメかもしれない業種になぜか参入しようとする異業種がいる事も多い。
彼らは何を求めてやってくるのでしょうか。

実は、そこには三つの理由があると私は考えています。

まずは一つ目です。
彼らはあなたの業界のビジネスで、儲けようと考えていないかもしれない、ということ。
どういうことかというと、異業種ですから他に本業があるわけです。
となると本業で利益を出せば、それで事足りる、と考えている可能性はあるのではないかと思います。
じゃあなぜわざわざ異業種へ参入するのかというと、本業のビジネスを活性化させるためであったり、顧客獲得の手段としてとらえている可能性はありそうです。

すると、異業種でのビジネスは、赤字にさえならなければいいと考えているかもしれません。
いえ、あるいは赤字でも、広告宣伝費的にとらえてやればいい、とさえ考えているかもしれません。
そうすると、それを本業としている人としては、価格競争力ではとても太刀打ちできません。

たとえば、WEBサービスでは無料の物がけっこうあります。
彼らはボランティアで無料サービスを提供しているわけではないのは普通に考えてわかります。
無料にすることで顧客名簿を充実させ、そこを足掛かりに何かしらのサービスを販売するのが一般的でしょう。

 

そして二つ目は、勝ち目があると考えるからやってくる、ということです。
そもそも勝ち目がないのに、異業種参入なんてしません。
勝ち目があると考える理由はシンプルで、既存業者にない価値を提供できると考えていると考えられそうです。

既存業者はどちらかと言えば、同業他社を見ながら仕事をしています。
他社が何かを始めたら、自分達も追随する。
そして同業者の中で信じられている、自分たちの仕事の価値を疑いません。
だから横並び、せいぜい小競り合いしか行っていない状況です。

しかし異業種は、「違いをつくる」ということが基本的なスタンスです。
すでに長年そのビジネスで実績を持つ既存業者に勝つには、既存業者との違いをどうつくりアピールしていくかが基本的な考え方です。
同業者で並ぶことを考える既存業者、既存業者との違いを作ることを考える異業種の業者。
おのずと創り出す価値は変わっていきます。
あとはお客様が、どちらを選ぶか、ということで結論が出ることになると思います。

 

最後の三つ目は、相手は得意分野を活かしてくる、ということ。
たとえば、IT系の企業がやってきたとすれば、IT技術をその業種に活かす方法を考えます。
そこに対抗しようと既存業者がIT化をするというのもいいのですが、完全に相手の土俵です。
相手の土俵で戦って、追いつけ、追い越せ・・・というのもなんとなくピンとこないのです。

じゃあ、既存業者の得意分野は何なのでしょうか。
自分達の本当の強みは何でしょうか。

実は、既存業者は、この質問への答えが用意されていないことが多いのだと思います。
真剣に、自分の会社の強みを考えたことがないのです。
これは推測ですが、自分たちに何ができるか?という質問ではなく、
他社と並び、追い越すにはどうすればいいか?という質問ばかりしてきた可能性があるのではないでしょうか。

古い会社は意外と、自分の本当の能力を発揮できていないことはけっこうあると思います。
今作り、扱い、販売している商品という垣根をとって、自分たちの持ち味を活かす方法を考えてみると、場合によってはあなたの会社が異業種に打って出る選択もあるかもしれません。

 

後継者は、会社を変革しなければならない。
そういう命題は確かにあるのですが、もう少し突っ込んで考えていくと、会社の強みを活かしたビジネスモデルを作る、というのが正しいかもしれません。
そしてその強みが活かせる顧客、場所を検討していく必要がありそうです。

この会社の強み、多くの場合「同業他社と比べて」考えてしまいがちです。
しかし、すべての事業者との比較で考えていくと、より見えやすくなる可能性があるような気がします。

さて、ここで改めて伺いたいと思います。
あなたの会社、どんな強みを持っていますか?
それはどんな顧客の、どんな悩みにこたえることができますか?

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