後継者

後継者が会社の専門性を高めたいときに意識したいヒント

専門性を高めよう!
跡継ぎとして親の会社に入った後継者はそう考えることもあるでしょう。
ここで一つ気を付けたいのが専門性には2つの流れがあります。
一つを続けても圧倒的な差別化はできず、
もう一つのものが身に着けば、それそのものが差別化につながります。

その2つの専門性についてみてまいりましょう。

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私は最近、YouTubeに動画を投稿しています。
(もしよかったらチャンネル登録お願いします →こちらから

自分で投稿し始めると、
「どんな動画が人気があるのだろうか?」
「人気のある動画はどんな工夫をしているのだろうか?」
と関心を持ってみるようになりました。

 

ところで、私は時々肩こりからくる頭痛に悩まされることがあります。
そんな時に、YouTubeで検索すると、いろいろな対処法が出てきます。
ヨガ、肩甲骨剥がし、ストレッチ、体操、ストレッチポール・・・などなど。
まあいろんな方法があるわけです。

そんな時、面白い情報を目にしました。
「首が痛いときは、3秒つま先立ちをせよ」
というものです。

 

私はこの方法は、整骨師の間で当たり前の知識なのか、
そうでないかはわかりません。
ただ、その動画を見るまではそんな方法は知りませんでした。
そしてやってみると、確かに効果があるんです。
動画ではその原理を解説していましたが、なるほどーと思えるものでした。

 

さて、前置きが長くなりました。
私のような肩こりを主訴として整骨院に駆け込むと、とこどもやることはおんなじです。
電気を当てて、マッサージをする。
たしかに、マッサージは、その時は気持ちがいいのですが、しつこい肩こりはそれだけではあまり改善した記憶はありません。

そんな時に、「自宅で簡単にできて、効果抜群」な方法を見つけると、もう次元が変わってしまうわけです。
そもそも、あのマッサージに何千円もかけたのは何だったのか?と思うかもしれません。

 

顧客の立場として感じる「専門性」。
なんとなくイメージとして理解いただけたでしょうか?

 

ここで、2つの専門性についてお話ししましょう。
一つは、たくさんの教科書を徹底的に学んだ専門性です。
既存の技術やロジック、やり方やノウハウを、外から取り込み、実践してみるという専門性です。
新たな発見や発明は基本的には生じないので、これは受け身の専門性と言えるかもしれません。

もう一つは、広範な知識をもとに、自分なりのロジックを完成させる専門性です。
「3秒つま先立ち」というのが、もし、整骨師業界ではあまり言われていないことだとすれば、
彼は彼の持つ知識と研究から生み出したロジックを、非常に簡単に実現できる形でアウトプットしたことになります。
仮に、その世界では常識だったとしても、私はその話を今まで聞いたことがないので、
私にとっては、強い印象を受けましたし、その後多くの人に話しました。

 

たいていどの業界でも「業界のプロを教える先生」がいるものです。
この先生はたいてい独自の研究をしており、自分で自分なりのロジックを編み出しています。
一方、習う側はそのロジックや技術を習得することに終始していては、いつまでたっても、習う側です。

すこしかみ砕いた言い方をすると、

専門性レベル1 他人が考え体系化したものを「教わり続ける人」
専門性レベル2 自分の知識を組み合わせ新たな体系を「作り出す人」

ということになります。

 

で、たいてい、専門性レベル1では、差別化というのは難しい。
このレベルは勤勉であることは証明できても、本当の意味で専門家と言えるか?というとあやしいひともおおい。
誰でも、お金や時間さえつぎ込めば、学ぶことができるからです。
しかし専門性レベル2になると、完全オリジナルです。
誰もやっていないノウハウを編み出すわけですから、こんどは業界の先生の立場にもなれるわけです。

たとえば、このブログ。
「事業承継」の専門家を名乗る人のほとんどが言わないことを言っていると自負しています。
誰かから習ったわけではなく、広範囲な学びを一つの目的に集約した内容となっているつもりです。
当然、読者が抱える問題の解決への方法論がある程度固まるまでには、かなり本気で学び、考え、試した結果、5年近い歳月はかかっています。
それでも、他にない話だから読み続けてくださる方もいらっしゃるわけです。

先日も、「いろんな勉強をしてきたが、このブログの内容が最も現場に即していて的確」という感想をいただきました。

専門性を高めるというのは、その世界にすでにある教科書を学ぶことで終わりではない。
自分で新たな教科書を作り上げるのが、差別化につながる専門性であり、本当の意味での専門性ではないでしょうか。
何かを想像するという行為は楽ではありません。
楽ではないけど、自分で作り上げるから自信を持てるという考え方もできそうです。

ぜひそれほどまでに没頭してみてください。
それはきっと、あなたと、あなたの会社を救うことになります。

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