当社の社内の会議をリアルタイムでお届けしよう。
そんな恐ろしい企画も、第五弾。
「モノ」を売っているだけでは、私たちに未来はない。
その「モノ」が作り出す未来をお客さまは購入している。
そんな仮説のもの、私たちは何ができるか。
それを社内に問い続けています。
そんな中、私たちは単なる商品の販売を超えた活動ができるのでしょうか?
実は、少しずつ、社内にも動きが現れ始めました。
その様子をお伝えしたいと思います。
ちなみに、前回の記事はコチラです。
後継者が会社を変化させる全過程1【社内会議リアルタイム実況】(最初の記事)
後継者が会社を変化させる全過程4【社内会議リアルタイム実況】(前回の記事)
こんにちは。
中小企業二代目サポーター田村薫です。
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この会議も5回目を迎えると、少しずつ社員の様子にも変化が表れ始めました。
今日はそんな変化をご報告いたします。
Contents
社員に起こった小さな3つの変化
強制か?自主的か?
会議を始めるにあたって、時間通りに社員が会議室に着席する。
社会人としては当たり前の行為かもしれません。
恥を忍んで言いますと、当社はそうではありません。
いつも時間になると、私が「そろそろ、はじめよっか」、そう声をかけてぞろぞろ会議室に集合します。
これは社員それぞれの認識というより、会議が時間通り始まることはまれだったという原因があったのかもしれません。
毎週の全体会議においても、そんな状態でした。
それを看過してもいいのか?と思われる方もいるかもしれません。
しかし、私はあえて口に出して言うつもりはありません。
なぜなら、私が「時間前には会議室に席に着くように」と注意すれば、それは”強制”になるからです。
強制すればやらざるを得ません。
見栄えはよくなりますが、彼らの内面はやらされ感満載ではないでしょうか。
この会議だけは、そういう状態は避けたかったのです。
自ら気づかなければならない、というのが私の考え方です。
時間通りに会議室に行くと・・・
特に営業の人間にとっては会議というのは、あまり楽しいものではありません。
大抵は、数字を詰められたり、新たにやることを指示されたり。
会議があると、たいてい不快な状態になるのが営業会議の常。
当社の場合も、数字の話はあまりしませんが、新しい事をやろうという話はよくあります。
そんなこともあって、会議をやるよ、というとどこか足取りが重いのは見ていてわかります。
しかし、今回は会議のスタート時間に合わせて会議に入ると、既に女子社員が一名、会議室に席についてくれていました。
実は、彼女は私のやりたいことをよく理解してくれていて、最大の協力者ともいえます。
そういった人が自主的に時間前に会議の準備をしている。
この状況に、少し希望を感じました。
ムードの変化
ほんの少し積極的に
二つ目の変化は、会議の雰囲気です。
これは表現が難しいのですが、だんだんと発言に柔らかさが出てきたこと。
談笑を交え、比較的リラックスしたムードが出てきました。
逆に、これまではガチガチだったのですが・・・笑
まだ十分とは言えませんが、この場における心理的安全性の確保が少しずつでき始めているように思います。
こなれた思考
三つめの変化は、発言内容です。
今までは、どうしても自社の持つ商品と、自分の意見の関連性を気にしながら発言していた様子がうかがえました。
自由に発想するのではなく、商品に結び付けなければならない、という縛りから解き放たれつつあるように思います。
結果として、本当の意味での顧客視点からの意見が多く飛び交いました。
議論の内容
どこに集中するのか?
さて、肝心の議論の内容です。
前回は、個人の高齢者をターゲットに何ができるか?という議論から、顧客へのインタビューを実施しました。
その上でインタビュー結果を見返してみても、どうも共通点が見えにくい。
そんなこともあって、議論の中心を法人に移そう、という流れがありました。
ところが今回、社員の親の話が出たところから、高齢者の口癖にフォーカスしてみました。
そこで出てきたのが、この二つです。
「自分の事は、自分で何とかする」
「スマートフォンが欲しい」
スマホについては私は意外だったのですが、「自分の事は自分で何とかする」というのはよく聞く言葉です。
実際のところは、何とかならない事の方が多いのですが…。
スマートフォンに関しては、私は高齢な方はこういった新しいものには関心がないものと思い込んでいました。
しかし、実際のところは、興味はあるけど使いこなせる自信がない。
お店の人に聞いても、じっくり話を聞けるような状況とはいいがたいし、何を言ってるのかさえ分からない。
そんな不安から、欲しいものの、躊躇している。
こういったことをおっしゃる高齢者は、複数いらっしゃるといいます。
次回、この二つの悩みと、私たちが提供できる価値について掘り下げていこうという事になりました。
なぜ高齢者か?
ところで、個人マーケットのどこに注目するかを考えたとき、なんとなく高齢者かな、という前提で走っています。
なぜ高齢者か?という事をふと思ったとき、マッチングについてを考えてみました。
当社にはリアルな営業社員がいて、対面営業を前提としたときには、高齢者とは相性がいいのです。(これは後付けですが)
なにしろ、リアルなコミュニケーションが前提となる営業は、目の前で話ができる事が最大のメリットでしょう。
もちろんそれをデメリットと考える人もいますが、こちらの強みと、先方のニーズが合致するのが高齢者の方々です。
そういった事から、高齢者への価値提供を中心に、当面は議論・実践・検証を行っていく事としています。
アイデアの判断基準
出てくるアイデアがメンバー自身が考えたものというより、業界内の知識から出たものである場合、たいてい私が聞くとつまらないと感じます。
その判断基準を社員にどう伝えるかを考えあぐねていました。
しかし、ダン・ケネディという方の著書に、わかりやすい言葉を見つけました。
「予防」か?「治療」か?
という事です。
たとえば、「がんにならないための習慣20か条」といえば、明らかに予防ですね。
人は、予防というのはなかなかやろうとしないわけです。
しかし、がんになってしまって、いざ治療!となればすぐに病院に駆け込むでしょう。
つまり、今まさに気になる悩みを取り除く(もしくは望みをかなえる)事ならお客さんはすぐに動く。
これを「治療」と例えています。
しかし、起こるか起こるかわからないこと、遠い将来のぼんやりした心配事に関してはなかなか動くことができません。
これが「予防」です。
会議中、そのアイデアは「治療か?予防か?」を問いかけることで、簡単にそのアイデアの質を図ることができます。
今回の会議から、この言葉を使い始めています。
紆余曲折
この会議も、あっちに行ったりこっちに言ったり。
見てくださってる方からは、「無駄が多いな」と思われてる方もいらっしゃるかもしれません。
私自身、本当に動きは無駄が多いと思ってます。
しかし、一方で、この過程はそれなりに社内のムード作りには一役買っているようです。
ここはポジティブに捉えて、頑張ってみようと思います。
では、次回をお楽しみに。
私の著書です。
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