父を助けてきた母が、後継者の事業承継の邪魔をする!?

私自身は経験がないのですが、後継者の悩みで比較的よく耳にするものがあります。
それは、母親が感情的に後継者をののしり、後継者が完全に参ってしまっているケース。
この場合、父親と後継者の仲は決して悪くないことも多いようですが、母親の厳しい叱責に、後継者のメンタルが不安定になる事もあるほどに激しいことがあります。

こういった事態に、どう対処すればいいのでしょうか?

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父が創業者。
そして、母はそれを支えてきた。
こういった企業に特徴的なのは、日常の実務の多くは母親が切り盛りしていることが多いようです。
場合によっては、創業者である父は会社や家にいることは少なく、何かと理由をつけて外出します。
父の行動はまったく見えないことも多く、朝外出したらいつ帰るかわからない会社も多い。

そしてそういった企業における母親の役割は重い。
会社のお金周りや事務回り。
さらには仕入れや、お客様対応。
実質的には母親が会社を回しているようなもの。

こういった非常に優秀な母親が切り盛りする会社で、親子の事業承継が始まるとまれにこういったことが起こります。

・母親が後継者に対して、普通では考えられないような言葉を吐く。
・ヒステリックに後継者を罵倒する。
・後継者がいかに仕事ができないかを日々、諭そうとする。
・ほかの社員には甘いのに、後継者には程度を超えた厳しさで接する。
・特に意味もなく「会社をつぶしたいのでは?」「会社の売り上げを下げさせたいのでは?」と思うような言動を発する。

具体的にはこんな感じです。

Pascal BORTOTによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

 

 

 

この場合、考えられるのは、母親が「自分がないがしろにされている」と感じているのではないか?というものです。
創業当時から、創業者である夫を支えてきた。
しかし、夫はそんな自分をいたわるどころか、ますます自分に仕事を任せ、自分は好き勝手。
自分のことを労ってくれるならまだしも、好き勝手に家をあける。
いったい自分は何なんだろう?と思っているのではないかと思います。

そんな思いから、だんだん荒れてくるのですが、夫である創業者はそんな妻が煩わしくさらに距離を採ろうとする。
妻はさらに孤独になっていきます。

 

そんな会社に息子(娘)が入社すると、こんどはその思いの矛先を子どもに向けます。
あなたたちは、母である自分を尊重すべきだ、と無言のプレッシャーをかけてきます。
子どもたちは、仕事をおぼえるのが一生懸命だし、会社の売上を上げることで母親に認められると信じて働きます。
すると、母親としては面白くないのです。
子どもたちさえ、自分のことを軽く扱い、仕事を優先するのか、と。

結局、会社なんてとくなってしまえばいい!と意識まではしていないかもしれませんが、無意識にそういう方向に向かわせようとします。
容赦のない攻撃で、後継者は心を病んでしまうことも少なからずあるようです。

klimkinによるPixabayからの画像

 

 

 

 

 

 

こういったケースで見られる問題は、早い話が父が母の労をねぎらい、いたわれば、すべて解決するのではないかと思います。
母にしてみれば、会社がここまで成長し、今も運営できているのは母のおかげです。
さらに母は子育てをし、過程と仕事で絶大な貢献をしています。
しかし、外で評価を受けるのは夫です。
そんな理不尽に対する積もる思いも、せめて夫が自分を認めてくれれば癒されるものの、実際は夫はどこ吹く風。
そんな状態にあるのではないでしょうか。

こういった問題の解決は、まずは母親を癒すことから始める必要がありそうです。
でなければ、後継者がまともに自分の能力を発揮できる環境になるとは思えません。
企業の最適化だけを考えるなら、母親を会社から追い出せばOKなのですが、それが難しい規模の会社であることが多いだけに、簡単には行きません。

本来、父親がそういった認識を持ってくれればベストなのですが、一般的にはそれは難しい。
となると、後継者としてはそこへの対処もしていく必要があるかと思います。
何をすればいいかと言えば、とにかく母親を全肯定。
そして労をねぎらう。
そんなところから始める必要がありそうです。

逆に言えば、会社の安定的な業務の運営を切り盛りする能力は会社にとってとても重要なリソースです。
そういった母親の心をつかみ、その能力に感謝し、いい意味で甘えることで、自分自身は新たな仕事の創造に励むことも悪い話ではありません。

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