後継者の目指す方向

後継者の方に「やりたいことは?」と聞いてもあまりうまく答えられる人はいません。
まあこれは後継者に限ったことではありません。
とにもかくにも、今の人ってそういう風に育てられてるから。

「失敗しないよう」「はみ出さないよう」育てられてるから、私たちの望みは実は「人と並ぶこと」となりがち。
つまり自分で何か特別なやりたいことを見つけるように育てられているわけではなく、人と合わせるように育てられています。
だから、自分が特別やりたいことが見つからなくたって、普通なんです。
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世の中で失敗しないように、みんながうらやむいい学校に行って、
いい大学に進んで、いい企業に就職する。
これが私たちが親から受け継いだ価値観じゃないかと思います。

で、中小企業の後継者が違うのが、
「いい企業に就職する」というところ。
まあ、昭和・平成の価値観で行けば、ここは大企業ということになります。
しかし、そこだけがねじ曲げられて、親の会社を継ぐのが大事という風に思い込む。

子どものころは、「大企業に就職すること」とかが「現実的な夢」だったわけですが、
後継者ってこの時点で夢破れて・・・的な部分があります。

じゃあその夢をどう修正するのでしょうか?

それでも中小企業とは言え、社長だし、経営者だし、というところで自意識を保つのですが、
会社に入るといつまでも親が経営者。
10年たっても、20年たってもその地位は譲ってもらえません。
ということで、ここでも上手くいかない。

ああ、後継者って、数々の夢が破れた先の妥協点だったんだ・・・と思っても仕方のないシチュエーションですね。

 

けど、その前提、やっぱり疑ってかかったほうがいいと思います。
そもそも、みんないい大学出て、いい企業に就職するから、競争が激しいわけです。
大企業に就職して終わりじゃなくて、そこで人を蹴落として自分が這い上がるというミッションを達成しないと、大企業に入った意味がないと教えられます。
ある友人は、すごくいいやつなんだけど、人を蹴落とすことができず出世街道から外れました。
正直ショックで、うつ病になってしばらく会社に行けなくなったそうですが、今は割り切ってやってます。
とのこと。
出世レースから外れた今のほうが、仕事が楽しいそうです。

大企業のサラリーマンを続けるって、レッドオーシャン(競争の激しい血まみれの市場)で戦うってことなんだなぁ、とかれのやせ細った姿を見て感じたわけです。

Brigitte WernerによるPixabayからの画像

そして後継者だって、親の後継いで立派にやるのが使命とかって、なんとつまらないかと思います。
後継者は、だいたいそんな風に思って親の会社継ぎます。
そしてたいていうまくいかないんですね。
特に親子関係が。
つまり、上手くいかない方法をだれもがなぞっているんです。

何が言いたいかというと、
みんながやっている方法は正しいように見えて、その正しさは危ういということです。

そしてその結果、どんな状況が生まれるかというと、
「何がやりたいかがわからない状態」が生まれます。

サラリーマンは、他人との競争に勝つために仕事をします。
後継者は、親の会社を継ぐために仕事をします。
何が抜けているかというと、本人の意志です。

 

これまでの時代は、本人の意志なんてなくても幸せだったのかもしれません。
なぜなら、他に選択肢がないからです。
たとえば、どんなに禁煙が難しいと言っても、牢屋に閉じ込められれば禁煙せざるを得ません。
そんな状態で、たばこを求めて半狂乱になる、なんて話は聞いたことがありません。
それは簡単な話で、タバコを吸うという選択肢がそもそもないから、誰でも禁煙できてしまうのです。

けど、選択肢がある状態で、好きなモノとは違うことを選ぶのは結構つらい。
イマドキ、大企業の社員より、YouTuberのほうが稼いでます。
ブログでのアフィリエイターだって、いい線行ってます。
もちろんこの人たちもまた、稼いでるのは一握りではあるんですが、わりと楽しそうに稼いでるように見えたりする。
(実際はかなり大変なはずだけど)

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

なんにしても、損得とか、周囲の評判とか、そういうことで物事を決めてきたので、これからもそういう選択をしがち。
けど同じような思考回路で動いちゃうと、たぶんまたおんなじ失敗を繰り返すんじゃないかと思います。
だからここらでいっちょ、ちゃんと自分と向き合う必要があるんじゃないかと思います。
本当は、自分は何をやりたいのか、ということと。

今までの世界は、「(他人から見て)無難(に見える)」選択の結果できた世界じゃないかと思います。
だからこれからは、「(自分から見て)やりたい(と積極的に選ぶことができる)」選択をしてみるというのが大事だと思います。

後継者であるなら、それが親の家業とうまく合致すればベストです。
そして多くの場合「やりたいこと」を抽象化すると、それなりに接点は見えるものです。
とはいえ、合致しないならしないで、自分の道を探求したほうが、限りある人生を価値あるものにできるんじゃないかと思います。
いきなりは難しいかもしれませんが、少しずつ、損な道を歩んでみるのも悪くないと思うのですが、いかがでしょうか。

 

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