カルロス・ゴーン氏逮捕で感じた一般化したマネジメント手法の限界

日産・ルノー・三菱のゴーン氏が逮捕された事件で、関西でお付き合いさせていただく方々での話題はこんな感じ。
・真相は結構深い闇があるに違いない
・どんだけ儲けたいねん!?
・オンナにそそのかされたんやで
・悪いことしてると思とったわ
・重要法案を通すために花火を上げたんやで
・株主代表訴訟とかあるのかな?
たしかに!と思う話もあってこれはこれで頷く部分も多いです。
一方で、このことをきっかけに、私がぼんやり考えたこと、共有したいと思います。

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あまり詳しくはないのですが、感覚として上場企業は中小企業とは違って、厳格な規定があるはずです。
内部管理体制がどうとか、っていうのはまさにグローバル・スタンダードとかいわれていたときにはかなり重視されてたと思います。
また、監査法人の会計監査を受けるはずですし、仕組みとしてはこういうことが起こらないような構造を作ってきてるはずだと思うんです。

それでも、こういう事件が起こる。

どんな犯罪においても、法を網の目に張り巡らせて、警察が頑張ったところでおかしな事件は起こるし、
節税の話に至っては、新たな節税手法が出れば、そこに次ぎあてするような税法や通達がでて、まさにイタチごっこ。

どれもこれも、事件を100%防ぐことができないのは、すでに事実が証明しています。

 

先日、取引先から、フリーメールの使用禁止、ストレージサービスなどの利用者が特定できる仕組みの導入など、様々な要求が出されました。
どこかで誰かが問題を起こすたび、規制や強制の項目が増えていきます。
問題が発生したら再発防止策を講じなければならないし、そうすれば効率を無視してもやらざるを得ないことが増えていく。
仕事の効率や生産性が下がれば、残業の増加や賃金の低下で補わなければなりません。
もしくは、かかるコストはまわりまわって、顧客の価格に転嫁されることも多いでしょう。
しかし、繰り返しますが、それでも100%防ぐことは不可能です。
悪意を持っている人がいれば、何なりと方法を考え出します。

これが、禁止とか、原因の排除というマネジメントの限界なんだなぁ、と思うわけです。
どこまでやっても果てがない。
そして大抵、こういった施策は社員のモチベーションを低下させます。
がんじがらめの中、自由度のない仕事に歓びを感じる人はそう多くはないでしょう。

 

そこで、どうぜ問題がゼロにならないなら、問題が起こる前提で考えるという手も存在します。
まあその代表選手が、保険に資金的なロスを転嫁しましょう、という話です。
とはいえすべてを転嫁できるわけでもないし、保険の活用可能範囲は、企業の活動範囲と比べれば非常に狭い領域です。
あくまで手段の一つとしてしか機能しません。

あとは、問題の大きさによっては、「あきらめる」ということも実質的な選択肢とならざるを得ません。
民事の賠償なんかでは、良し悪しは別として「ない袖は振れぬ」というのは結構強かったりします。

とはいえ、やっぱり経営に携わる以上、そういった決断はしたくはないものです。
だからその防止策として内部管理体制を強化し、問題が発生する確率を下げようと頑張らざるを得ない。
しかしそうすると負のループが始まるわけです。
効率・生産性は下がり、モチベーションが下がり、コストがかかる。
さらにそれは価格や、社員の労働時間や、賃金に転嫁される。
それでも問題が起これば、マスコミが取り上げ、それに一般消費者が批判の声を寄せ、さらに対策するために値段や労働環境が悪化する。
問題はブーメランのように元に戻ってきますね(苦笑)
ま、そのループから抜け出そうという手段の一つがAIの活用なんでしょうが。

けっきょく、何か単体でできる対策の効力はたかが知れているし、どこかにしわ寄せがいく。
最終的には、バランスが必要なわけですが、もう一つ、考えたいことがあります。
こういった問題行為は、会社に迷惑をかける行為です。

報道では、彼はワンマン経営だった一面があるような話もありますので少し話はズレるかもしれませんが、一社員が何か問題を起こすとき、会社との関係性の問題も要因の一つとしてあるんじゃないかと思います。
「これだけ世話になっている会社に迷惑をかけたくない」という社員の想いがあれば、それはそれで抑止力の一つになるように思います。

 

技術的、論理的な対策で、ミスや故意による問題発生の防止を企図するのと同時に、
心理的なつながりで、故意による問題発生の防止を考える必要もあるような気がします。
両者は悲しいかなトレードオフの関係に陥りやすい。
そのバランスをとっていくのに重要な位置にいる人は、中間管理職なんですが、ほとんどの企業は彼らの役割が明確化されていません。
しかし、親子経営の後継者というのが、ちょうどこの位置にいるんですね。
そういう意味では、「将来の経営者」という意味だけではなく、今の運営でもカギを握っている重要人物と言えそうです。

 

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