「金太郎飴経営」。
私、この言葉をよく使います。
どちらかと言えばよくない意味で。
かつて、故船井幸雄先生は、組織の中の人間を指して、
「社内の人間は金太郎飴であるべきだ」
とおっしゃっていたそうですが、私は社外と比べてこう考えます。
あなたの会社が、競合他社と金太郎飴でいいんでしょうか?と。
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運動会シーズンは終わってしまいましたが、例えば小学生のお子さんがいるとしましょう。
みんな同じ体操服で、学年全体で踊るようなプログラムがあるとします。
親御さんは、色々と工夫するわけです。
同じような服を着た子供たちの中から、自分の子どもを見つけるために。
たとえば、靴下の色を変えたり、長さを変えたりして見る。
体操服に縫い付ける名札を少し特徴を持たせる。
女の子であれば、髪留めのゴムを派手目の色にする。
涙ぐましい努力をするわけです。
企業も同様で、お客様から見つけていただく必要があります。
たくさんの同業他社の中から、「僕はここにいるよ!」とばかりに目立たなければならない。
私たちはそんな努力をどの程度やっているでしょうか?
お時間のある時に、競合他社のWEBサイトを見てみてください。
どの業種でもだいたい言っていることは似たようなものです。
・専門技術を磨く
・プロ集団
・顧客の問題解決
・未来を創造
この辺りはどの業種でもありがちですね。
私が父から引き継いだ会社は保険の販売店ですから、競合社のサイトにはこんな感じの言葉が並びます。
・有事のときの存在
・専門家
・安心と安全をお守り
・真心対応
あと、「総合〇〇」って表現も人気があるようです。
どうも、お客様に見つけてもらおう、という意思が感じられません。
これを私は、「金太郎飴経営」と呼んでいます。
他社と横並びしたがる経営です。
なぜ金太郎飴経営が生まれるかというと、新しいものを自分で生み出していないからです。
誰かがやっていることを、そのまんま真似しているから金太郎飴になる。
その業界の常識に従っているから、金太郎飴になる。
さて、ここで興味深いのは、金太郎飴経営の経営者が集まるとたいてい同じ悩みを持っています。
なぜかというと、お隣さんの物まねをやるから、いい部分も悪い部分も引き継いでしまうわけです。
でもって、同じ視点の人たちばかりなので、その解決策を見つけることができない。
下手をすると何十年も同じ問題に振り回されていたりします。
それでも、金太郎飴状態というのは、安心なんです。
周りに同じ顔がいるということで、ああ、自分だけじゃないんだ、とホッとする。
これ、心理学の世界で「同調現象」といいます。
たとえ間違った事でも、周囲に同じことをしている人がいれば安心する、というものです。
昔、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」なんて言うギャグがありましたが、これなんかまさにそう。
さて、中小企業というのは、この金太郎飴状態に陥っているケースが多いと思います。
なぜそうなるかと言えば、どこで違いを作っていいかがわからないからです。
そんな時にヒントとなるのはある質問です。
それはその業界の根底にある「常識」を崩す質問です。
「私たちの商品をお客様は本当は、必要ないのではないだろうか?」
「だとすれば、お客様は何をもとめて私たちの商品を手に取るのだろうか?」
たとえば、父から継いだ会社は保険販売店ですが、この問いを使うことですべての常識が覆りました。
お客様にとって保険は必要不可欠であり、必ず必要なものである、という常識です。
するとすべてのマーケティングや戦略のズレに気づくことができました。
まずは自分たちの存在否定から始まるという、つらい作業ですが一度試してみてください。
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