その人間関係には理由がある

たとえば後継者が会社を引き継いだ時、
番頭格の社員が反抗的だとか、
社内で人間関係の問題があるとか、
不可解な行動をする社員がいるとか、
いろんな問題を目にすることがあります。

これを「その人の資質の問題」としてしまうと、それ以上話が前に進みません。
そういった行動には、理由があるものです。

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後継者が会社を引っ張っていこうとすると、必ず反抗するベテラン社員。
何か新しいことを始めようとすると、うつむいて協力的な姿勢を見せない現場社員。
そんななかで、後継者は彼らがため息をついているように感じることがあるかもしれません。

「また、ボンが変なことを言いだしたぞ」
「跡継ぎが、平和を乱そうとしているぞ」
「若造が面倒なことを言いだしたな」

後継者の目に映る社員の様子はこんな感じかもしれません。
実際のところ、そう思っているかもしれないし、そうではないかもしれません。
しかし、後継者にとってそう映るのであれば、それが現実なのでしょう。

 

私自身そうでしたが、そんな時何を考えるかというと、まずはこうでした。
彼らは、私が言うこと、やろうとすることが理解できないのかもしれない。
だから、丁寧に説明すれば、きっとわかってくれるはずだ。

そうやって、いろいろな工夫をしながら、私の考えを伝えました。
しかし状況は一向に好転しませんでした。

「まったくあいつらは、全然わかってない」
「俺のいうことが正しいのに、なぜわからないんだ」
「彼らと俺は違うんだ」
私は次第にそんな風に思うようになりました。

それがあきらめに変わり、最後は
「結局社員なんて部品。いつでも交換可能なようにしておこう」
なんていう風に考え始めました。

 

今、当時を振り返ってみると、ある大きな問題に気づきます。
それは、自分の考えを一方的に押し付けようとしていたことです。
そして彼らは、そんな言葉が言葉としては耳に入っていたかもしれませんが、腹落ちするような状態にはなりえなかったのでしょう。
なぜならば、彼らはいつも私に対して身構えていたからです。

すべてがそうだとは言いませんが、社員さんは後継者が何か動くたびに、不安を感じることはないでしょうか?
これまでの親の代では、許されたことや、あるべき形だったことが、リーダーが変わることでルールが変わるかもしれない。
そんな不安を感じていると、後継者の言葉は社員にとってはすべてがプレッシャーです。

 

たとえば、後継者が現場社員にこう聞いたとします。
「いつもAという業務は、どうやってやってるの?」
すると現場社員は、
・何かケチをつけに来たのでは?
・もっと正確にやれ、といいにきたのでは?
・もっと早くできないか?と考えているのでは?
といった風に、考えるものです。

後継者としては、単純に作業ステップを理解したいだけでも、現場社員は身構えてプレッシャーを感じがちです。
だから彼らは、自分の仕事をブラックボックス化し始めます。
介入できないように、全貌を見せないのです。

 

じゃあどうすればいいか、ということなんですが後継者がやるべきことはシンプルです。
彼らが安心して、事実を話せる関係性を作ることです。
極端な表現をすると、彼らとしてはそれが後継者であれ別の人であれ、今まで落ち着いていた関係性とは違う誰かが介入するのは異星人と遭遇した地球人みたいなものです。
異星人が急に地球に降り立てば、人は恐れおののき、その恐怖がピークに達するとめったやたらに攻撃するでしょう。
それと同じことが人間関係にも起こりがちです。

そういった恐怖心を取り除くことこそが、後継者が身構えた社員と対話する第一歩だと思います。
その近道は、自分の弱い部分を見せること。
犬だって猫だって、警戒している相手に腹を見せることはしません。
しかし、腹を見せる犬や猫に嫌悪感を持つ人は少ないと思います。
だから後継者は、良い部分も悪い部分も含めて、腹の中を見せることが大事だと思います。
そしてそれは、たいてい、後継者自身が「これだけは社員には見せてはいけない自分」という部分だったりします。
それをさらけ出してみると、社内の対立が一気に溶けることも少なからずあるはずです。

一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

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