後継者

経営ってなんだろう?

事業承継で親の跡を継ぐことになった後継者。
後継者としては、会社を経営していくことってそもそも何をやればいいのか?
という思いもあるかもしれません。
だから、経営を勉強したいと考えるんだと思います。

先日、私は「読書会」というものを主宰しました。
それもズバリ「”経営”を考える読書会」です。
そこに集まったベテラン経営者にこう問いかけました。
「あなたにとって経営とは?」

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ずいぶん前に、父である先代に「経営とは?」と聞いたことがありました。
その時の父の回答はこうでした。
「そんなの、”売る”ことに決まってるやろ」
ウチの家業は販売業ですから、売ることすなわち経営だ、と。

言いたいことは分かります。
売上がなければ、会社は会社の形態をとどめることさえできません。
ただ、私は何となく違和感を感じたんですね。

そこで、前述の通り「”経営”を考える読書会」を主宰したわけです。
参加された方はたとえば、
「経営とは、人をまとめ、同じ目的に向かわせることである」
「社会を循環させることである」
等というご意見がありました。

 

どれもなるほどー、と納得できるものです。
ちょっと面白いな、と思ったのは二つの意見には決定的な視点の違いがあります。
片方は会社を内から見た視点。
もう一つは、会社を外から見た視点。

きっと、見る角度を変えただけで、どちらも正しいのでしょう。

 

会社というものを生き物に例えるとわかりやすいと思います。
会社という生き物には、まずは種(自社)を残そうという考えが宿ります。
そのために、どんな進化をしていくかを選ぶ必要があります。
これがおそらく「戦略」ということになるのでしょう。

その活動のためには、必要な栄養を取り込み、体内を循環させる必要があります。
そこで栄養素を得る方法(販売戦略など)や、循環させる方法(組織)をどう機能させるかを考える必要があります。
各臓器のバランスをとっていくのがマネジメントだとすれば、その役割は臓器が最大のパフォーマンスを発揮するよう目配りをする必要があります。
そして生き物は自然という環境の中で、常にほかの生き物とのバランスの中で生きています。
これは会社と社会との関わりを意味する考え方かもしれません。

 

そんな生き物のように、存在する会社。
これを引き継いだ後継者は、「無理のかかっている部分」がどこにあるかを考えてみてはいかがでしょうか?
人体もそうですが、けっこう無理をしても。どこかの臓器が踏ん張ってるおかげでかろうじてバランスを保っていることがあります。
後継者は当面はその一つの臓器として機能するわけですが、同時に医師のように会社のどこに無理な負荷がかかっているかを見極めておく。
そこが負荷がかからないように機能させるにはどうすればいいか?
そんなことを意識しながら、そこにフォーカスした学びをしていくのが大事なのかもしれません。

するときっと、次々と学ぶべき項目は増えていきます。
たとえば、キリンは生存戦略として首を長くして、他の生物より高い木の葉を食べるようになりました。
しかし首が長くなれば、首に筋力が必要だし、血液を送り出す心臓だって強化する必要も出るでしょう。
会社も同じで、何かを変えれば、連鎖して何かを変える必要が出てくるものです。
そして必要性がはっきりした時の学びは、結構真剣だし、効率は高い。

だから全般的な学びを考えるより、私は設定した課題に応じた学びをしていけばいいと思っています。
目的が明確化していない学びほど効率の悪いものはありません。

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