バカ息子は決断する事から逃げ惑う【長い長いプロフィール(2)】

前回『長い長いプロフィール(1) 「なんとなく」には気を付けろ』では、私の学生時代からどう家業を継ぐことになったかの過程をご紹介しました。
そこでいよいよ家業に・・・というフェーズに入るわけですが、その前に、すぐに親と働くか、はたまた別の会社でクッションを設けるかを選択する必要がありました。
まだ学生気分の抜けない、バカ息子を絵にかいたような私は、決断を迫られます。

大学時代、一応の就職活動は行いました。
まだ、家業を継ぐかは決めかねていたんですね。
当時は、まじめに働く気などさらさらなかったものですから、その就職活動もひどいものでした。

某大手流通業の面接では、
「土日休みと書いてありますが、それって本当ですか?」
「有給ってちゃんと取れるんですか?」
とまあ、やる気の見える受け答えとは到底見えなかったでしょう。
他の学生はみな緊張の面持ちですが、私は遊び半分、冷やかし半分でしたから、めちゃくちゃです。
はい。まさに、バカ息子状態でした(^^;

 

そんな態度でも、当時は一次面接くらいは通ってしまうんですね。
まだバブルの残り香のある時代でしたから。
二次面接のお誘いをこちらから断り、その時点で家業を継ぐことを実質的に決めました。

そうなると、選択肢が三つありました。
①縁故入社でメーカーさん(保険会社)に一定期間お世話になる。
②同業他社で一定期間お世話になる。
③いきなり父の会社に入社する。

さて、当時の私の判断基準は、基本、「消去法」でした。
メーカーさんでお世話になるという選択は、あまりに大企業だけにどうも窮屈な印象を受けました。
正直あまり乗り気ではありません。

いきなり父の会社というのも悪くはないと思いましたが、なんだかそれはそれであまりに安直すぎて恥ずかしい。

そんな折、同業他社の当時の専務とお目にかかる機会をいただき、その専務曰く
「メーカーはあくまでメーカー。保険代理店というお客様の近くにいる我々との立場は違う。君は、同業者である俺の会社で働くべきだ。」
というお話にほれ込み、②の同業他社で少しお世話になることにしました。
大人として格好良かったんです、その専務(笑)

 

今から考えると、面倒から逃げて逃げて、同業者でお世話になることになったわけです。
住まいは大阪、勤務地は京都。
その会社は、結構体育会系で、朝7時には営業課長がすでに席についているような会社ですから、新人がゆっくり9時出社という訳にはいきません。
朝4時半に起きて、夜は12時前に変えるという日々を1か月ほど続けましたが、途中からは会社近くのアパートに引っ越すことにしました。

 

その会社の入社式は、3月20日ごろだったかと思います。
同期は5人いましたが、すべて全国各地の同業者の親を持つ二代目ばかり。
特別研修生として、この5人を預かってくださったのです。

この5人を初めて見た時感じたのは、
この5人なら勝てる!
ということ(笑)

 

さて、入社式を終えた5人組は、1日目で会社の理念などの研修を受け、2日目にある商品の研修を受けました。
そして、3日目、初めての飛び込み営業に出かけることになります。
私は自信満々です。
なにしろ、彼らが経験したことがないであろう飛び込み営業を、私だけは経験しているからです。
初日から成果を出すつもりでした。

 

父は創業当時、毎日200件の飛び込み営業をしたと聞いていました。
少なくとも、その件数は下回ることがないように決意したのを覚えています。
まだ少し肌寒さの残る京都北東部のある交差点を起点に、5人は散り散りに営業に動き始めました。
心地よい緊張感の中、京都での営業生活が始まります。

 


改めて振り返ってみて、今の私が当時の自分にアドバイスするとしたら、

ちゃんと決めなさい!

の一言(笑)

 

どうやら私の物事の決定プロセスは、
「嫌なことから逃げる」
というところがベースにあったように思います。

大企業は、自由がなくていやだ。
いきなり親の会社で働くのは、なんかかっこ悪いからいやだ。

もはや駄々っ子です。

 

こうやって振り返ってみると、あまりに恥ずかしい話で穴があったら入りたいくらいです。
が、未だに、そういった決断を繰り返している一面がないとは言えません。
「嫌なことを避ける」「より楽なほうに流される」といった事が必ずしも悪い事ではありませんが、往々にして「決めることを先延ばし」にする選択を取る癖をつけてしまいます。
まさに私なんかは、その後、そのクセを矯正するのに結構大変な思いをしています。
なにより、自分で決めたという感覚が薄い分、何か問題が起こると周囲のせいにしがちです。

もし今、自分の進むべき道で悩んでいる方がいらっしゃるとすれば、
「嫌なことを避ける」事を重視するのではなく、
「どうありたいか」を重視して決断して頂く事を意識してみてはいかがでしょうか。

 

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  1. 2016年 12月 16日

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