「なんとなく」には気を付けろ【長い長いプロフィール(1) 】

ほとんどの方にとってはどうでもいい話でしょうが、私がこのようなブログを書くに至った経緯として、
これまでの経験について少しお話ししたいと思います。

ある夏の日、大阪市中之島にあるオフィスビルの一室の扉を開く。
一歩中へ入るとむっとする化粧の匂い。
そこでは、生命保険の資格取得のための研修が行われていました。

当時、高校2年生だった私は、夏休みを利用して生命保険募集人資格を受験するための講座に参加していました。
周囲を見渡すと、30歳代~50歳代と思しき女性ばかり。
講師と私だけが男性という、ちょっと特異な空間で1週間のカリキュラムで学ぶことになっていました。
そのきっかけは、父から言われた
「バイト料払うから。」
という単純な理由。

今から思うと、保険の販売を営む家業を継ぐことをほぼ決定的にした出来事でした。

 

私自身、家業を持つ親の長男として生まれた以上、それを継ぐことをぼんやりとはイメージしていました。
というより、ほかの選択肢を選ぶ余地はないような気がしていたのです。
実際、父に「会社を継げ」と直接的にいわれた記憶はないのですが、長男である以上逃げることはできないもの、という認識を持っていました。

もう少しさかのぼると、中学時代にはすでに家業を継ぐようなことを友人に話していたし、アルバイトとして時折父の会社にも出入りしていました。
今から考えると、まんまと術中にはまっていたのでしょう(笑)

 

高校で生命保険販売の資格を取得し、翌年は大学受験です。
大学の入学案内を見て、「心理学を学びたいな」と思った記憶はありましたが、
「就職を考えたら、経済学部か法学部。あるいは経営学部。」
という父の言いつけ(?)を守って、法学部に合格することができました。

 

その大学入学前の春休み、私はとあるアルバイトをします。
それは、中学生向けの学習教材の完全歩合制のセールスのアルバイト。
私的には、将来、家業を継ぐのであれば販売の仕事を経験をしておいたほうがよかろう、という軽い感覚でしたが父からは思いっきりダメ出しをもらいました。
恐らく、高校を卒業したばかりの学生アルバイトに、完全歩合のセールスというアルバイトは「騙されてる」と思ったのでしょうし、父の頭を色々な心配が駆け巡ったのは想像できます。
自分自身がゼロから保険のセールスで身を立ててきた大変さを知っているだけに、私が安易な考えでこの仕事を選んだんだと考えたのかもしれません。
とはいえ、当時の私はむしろ、父に褒められるだろうと思った選択だけに、結構ショックだったことを覚えています。

既に面接を終わらせ、採用に至った段階での親への報告でしたから断るわけにもいきません。
明日からは、飛び込み営業です。
完全歩合制で、しかも交通費は自分持ち。
売れなければ、損をしてしまいます。
そんな状況とはいえ、実は、当時、私としては気負いもなかったように感じています。

 

アルバイト初日は、確かに緊張しました。
小さなころ、ピンポンダッシュのいたずらをしたことはありましたが、それ以外で知らない人のお宅にいきなり訪問するなんて初めての経験です。
しかし、何となく自分を大きく見せようとして、平気なそぶりで1件目の訪問を済ませたようなおぼろげな記憶があります。
そもそも、ここで成果を上げることが私の最終目標ではなく、あくまで通過地点。
将来、家業で実績を上げることが自分の目標でしたから、ここで上手く行かない選択肢はなかったわけです。

 

営業の上手い下手はともかく、まじめに件数を回っていれば、結果として毎日必ず見込み客を発見できました。
気が付けば、営業成績は社内でトップだったといいます。
その時、「営業ってこんなものか」とちょっとなめてかかってました。

後に大変な思いをすることになるのですが…

 

 

もし、今の私が当時の自分にアドバイスするとしたら、次の3点です。

1.「なんとなく」には気を付けろ

当時、結局「なんとなく」家業をつく方向に動きつつあることに何の疑問も感じませんでした。しかし、この「なんとなく」というのは、自分で決断することをしない、という決断をしたんだと思います。
そうすると、つらいことがあると、「自分で選んだわけではない」という言い訳ができてしまうので、他人のせいにしてしまいがちです。

2.小さな心の声を無視するな

学生時代、様々な職業に関心を持っていたわけですが、そこを重視することなく親の家業を継ぐべし、という思い込みに流された私。今となっては、それを後悔しているわけではありませんが、その都度、自分の心の中に浮かんだ言葉を無視する習慣は気を付けたほうがよさそうです。きつい状況になったとき、「あの時こうしていれば・・・」なんていう逃げ道を作ってしまいます。

3.親に認められたい自分を知れ

未だに受け入れがたい部分はあるのですが、私に限らず多くの家業を継ぐ方が、親に認められたい、評価されたい、という思いを持っているのではないでしょうか。これを素直に受け入れるのは、結構大変なんですがそこに素直になれると、もう少し楽になるのではないかと思います。

 

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  1. 2016年 12月 15日

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