創業者

すり替えられる事業承継の目的

大塚家具の久美子社長が、前会長から株式返還訴訟を起こされたというニュースが出てきました。
世の中では、週刊誌的に取り上げられているのを見ながら、 他人事ではない、
と感じておられる方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

こういった法的なやり取りを行うかは別として、 この問題の根底にある話は、
親子間継承における日常的な話であることは、
経験されている方にはピンとくる話でしょう。

この問題、どこに着地点を見出せばよいのでしょうか?

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もともとの争いの種は・・・

私自身、細かい情報を精査したわけではありませんが、
どうもこの争いの起点は、「経営方針の対立」であったと聞きます。
となると、双方考えていることは、「会社が良い方向へ向かう」事が目的である、と考えられます。
その頂上へ向けて、どの道を通るのか?どの道が正しいか?
で意見が対立したのでしょう。

目的が同じであれば、譲歩できることも有るでしょうし、
一般の社会では、そうやってもめ事を解決していくのが普通ですね。
しかし、このケースではなぜ、ここまで泥沼のような状況になったのでしょうか?

すり替えられる目的

これは想像でしかありませんが、当初「経営方針」の食い違いでスタートした争いは、
次第にそれぞれの「プライド」をかけた争いとなりました。
社員に対して、世間に対してもっている前会長の顔。
これに泥を塗られるわけにはいかない訳で、
更には、前会長はこの争いに負けることは、
仕事も失う事になります。

そうなるともはや、執着と言っていいでしょう。

会社のためを思うなら、株主総会の一件で素直に身を引いたほうが、
こういった訴訟で会社のブランドを失墜させるより賢明であることは、
頭で考えてわかるはずです。

一方、社長は、大塚家具を辞したとしても、引く手は数多だったと聞きます。
どの程度、大塚家具に対する愛着を持っていたかはわかりませんが、
この場にとどまる決意をしたのは、やはりプライドが原因だったのではないか、
と私は考えています。

この推察が正しいか誤っているかはともかくとして、単に「会社を良くする」という
目的から少し違ったところに移動してしまったため、冷静な話し合いは難しい状況になってしまったのではないでしょうか。
冷静に考えることができるなら
多くの中小企業の場合、ここまで問題が感情的になってしまうと、
後継者が会社を飛び出したり、分社したり、
という事になるパターンでしょう。

しかし、冷静に考えてみましょう。
感情を排して考えた時、事業承継の目的は何ですか?
普通は、事業を承継させるために行うんだと思います。
となると、世代交代という非常に難しい時期に、
事業の継続を阻む要素は可能な限り排除したいのが普通の考えです。

なのに、覇権争いを繰り広げてしまう不可解な行動が、
この時期に散見されるわけです。
本当の事業承継の目的は、いったいどこにあるのでしょうか?

双方に隠された目的がある

その答えはカンタンです。
表向き、あるいは当初は、事業の継続のために行う事業承継も、
だんだんとその目的が変わってくるのです。

言い換えれば、やり始めて「ホンネ」が出てくるのです。

そのホンネは、世間的にはあまり美しいものとはされないゆえ、
自分がその思いを持っている事さえ知らないかのように、
気付かない状況があります。

きっと、第三者的に大塚家具の前会長の心中、社長の心中を推しはかってみると、
同じような境遇にいる方なら、きっとその中にあるホンネを感じ取っているはずです。
しかし、恐らく当の本人はそれに気づいていない。

いえ、気付けないのです。

無意識から出る行動だからです。

さて、あなたの言動を第三者的に見た時、あなたは事業承継の目的を
どこにおいてるといえるでしょうか?

以下の記事も参考にしつつ、一度考えてみてはいかがでしょうか。

創業者と後継者の確執を防止する、あり得ないくらい簡単な方法(1)

創業者と後継者の確執を防止する、あり得ないくらい簡単な方法(2)

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